まろやかな味わいで、料理にコクをプラスしてくれるチーズ。子供にも人気の食材で、「冷蔵庫に常備している」というご家庭も多いのではないでしょうか。
チーズを食べる時に注意したいのが、「加熱用」と記されている種類についてです。具体的にどのような点に注意するべきなのか、主婦歴18年のステフ家の食卓(steffanys_kitchen)さんのInstagram投稿から紹介します。
ステフ家の食卓さんが発信しているのは、チーズの種類に関する注意事項です。
よくあるタイプの「ピザ用チーズ」。小さくカットされ使い勝手のいいアイテムですが、「加熱用」と記載されているものも少なくありません。加熱用のチーズを生で食べると、食中毒を引き起こすリスクがあるそうです。
加熱用チーズには、リステリアと呼ばれる細菌が付着している可能性があります。リステリア症は重症化すると致死率が高いとされ、世界保健機関(WHO)も注意喚起をおこなっている疾患です。
リステリアは、他の一般的な食中毒菌と同様に加熱により死滅しますが、4℃以下の低温や、12%食塩濃度下でも増殖できる点が特徴です。一般に、食品を冷蔵庫で保存したり、塩漬けしていると、食中毒菌が増えないと思いがちですが、このような条件でもリステリアは増殖し、食中毒の原因になる恐れがあります。
厚生労働省 ーより引用
リステリア菌は加熱によって死滅するため、きちんと火を通して食べれば体に害をなす恐れはないでしょう。一方で、4℃以下の低温でも増殖が可能です。使い切れなかったチーズを冷凍保存する人も多いのではないでしょうか。冷凍中も食中毒リスクは高まる可能性があるという点を、しっかりと頭に入れておきましょう。
ステフ家の食卓さんが、チーズの「加熱用」表示に注目するきっかけになったのは、「子供のつまみ食い」だったそうです。冷蔵庫内の加熱用チーズを、自分の判断で口にする子供の姿を見て、その危険性やチーズの違いについて情報共有する大切さを実感。将来自分で料理をするようになった時のことも考え、「教えておこう」と思ったそうです。
加熱用チーズの中には、「そのまま食べても問題はないけど、加熱したほうがおいしくなるように作っているため」に「加熱用」と表示しているメーカーもあります。とはいえ、両者の違いを見た目で判断するのは難しいでしょう。
安全性のためにも、まずはパッケージをチェックしたうえで、加熱用と記載があるものはしっかりと火を通すよう意識するのがおすすめです。
スライスチーズやキャンディチーズなど、生で食べられる種類も多いチーズ。だからこそ、「加熱しなければいけない種類もある」という事実を知り、子供にも教えておくのがおすすめです。加熱用チーズをおやつ感覚で口にし、思わぬトラブルにつながるリスクも低減できるでしょう。
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[文・構成/grape編集部]