大麻を所持した罪に問われていた、音楽グループ「変態紳士クラブ」のメンバーの男に対し名古屋地裁は18日、男に執行猶予付きの判決を言い渡しました。起訴状などによりますと、音楽グループ「変態紳士クラブ」のメンバーVIGORMAN（ビガーマン）こと北浦翔暉被告（25）はことし4月、大阪市の自宅で大麻を含む植物片、約101グラムを所持していた大麻取締法違反の罪に問われています。
「変態紳士クラブ」のメンバーVIGORMAN被告に執行猶予付…の画像はこちら >>
これまでの裁判で検察側は、北浦被告の尿からも大麻の成分が検出されたことから、日常的に大麻を使用していたことは明らかだと指摘し、「依存性は極めて顕著で、再犯に及ぶおそれは高い」として懲役2年を求刑。一方、弁護側は、8月から精神科医が作成した薬物依存の治療プログラムに取り組んでいて、社会の中での更生が可能だとして、執行猶予付きの判決を求めていました。18日の判決公判で、名古屋地裁の遠藤圭一郎裁判官は懲役2年、執行猶予4年の判決を言い渡し、量刑の理由を以下のように述べました。
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（量刑の理由）被告人は、大麻の薬効を得たいなどと考え、自己使用目的で大麻を所持したものである。その所持量もこの種事犯としては相当多量であることからすれば、本件はそれ自体悪質な犯行であるのはもちろん、その動機も身勝手で厳しい非難に値する。さらに、被告人が、これまでも海外等で大麻を繰り返し使用する中で本件に至った旨述べていることなども併せ考慮すれば、大麻に対する親和性、依存性も明らかである。以上によれば、被告人の刑事責任は軽視できない。他方で、被告人は事実を認めた上で、今後は二度と違法薬物を使用することなく、音楽活動に励みたいと述べるとともに、精神科医の指導の下、薬物使用障害の治療を開始するなど、具体的な反省の態度を示している。このほか、被告人の所属する事務所が更生に助力する意向を示していること、前科がないこと等も考慮すると、被告人に対しては、その刑事責任を明らかにした上でその執行については猶予し、社会内において更生を図らせるのが相当であると判断した。
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遠藤裁判官は最後に「自身の影響力の大きさを考えて更生に励んでほしい」と述べました。裁判の後、北浦被告は取材に対し控訴しない意向を示した上で「音楽家の端くれとして胸の内は楽曲の中で伝えたい。今月末に楽曲をリリースするので、聞いてもらえたら」と語りました。
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