田崎史郎氏、安倍派人事で会長不在を一刀両断「安倍さんは泣いている」「情けないと言われても仕方がない」

自民党最大派閥の安倍派(清和政策研究会)は17日の総会で、新たな意思決定機関として「常任幹事会」を設置し、会長代理を務める塩谷立元文部科学相が取りまとめ役の「座長」に就く案を了承した。会長職は空席のままで、当面は集団指導体制で派閥を運営する。会長だった安倍晋三元首相死去から1年余り後継を巡って迷走したが、岸田文雄首相が9月中旬を軸に検討する内閣改造・党役員人事を控え、新体制移行へめどを付けた。
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ジャーナリストの田崎史郎氏は今回決定した安倍派の人事について「一言で言えば、安倍(晋三元首相)さんは泣いている」と一刀両断した。「派閥会長という一番大事な人事をいつまでたっても決められない。これでは、情けないと言われても仕方がない」とあきれ気味だった。
安倍元首相が死去してから1年以上が経過しても、派閥内の駆け引きや対立が続いた。「派閥の顔」となる会長を選出できず、落としどころとして塩谷氏を座長としたが、田崎氏は「(座長は)ただの調整役に過ぎない。会長をこのタイミングで決められなかったのは痛恨だ」と手厳しい。
来年9月には自民党総裁の任期満了を迎える。派閥として総裁候補を出す必要がある。「塩谷さんを推すという話にはならないでしょう。西村(康稔)さん、萩生田(光一)さんあたりになるでしょうが、またもめると思います。安倍さんの信念だった『決める政治』とは真逆の事態で、今後も混乱は続くでしょう」と予想した。