玉川徹氏、処理水の海洋放出で見解…「進め方、国民一般の理解に関しても不十分だった」

テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は23日、政府が22日に東京電力福島第1原発の処理水を巡る関係閣僚会議を官邸で開き、海洋放出に向けた作業を24日に開始する方針を決定したことを報じた。
コメンテーターで元テレビ朝日社員の玉川徹氏は「海洋放出が唯一の合理的な選択肢だったのかというとですね」と切り出し、2016年にタスクフォースが試算した海洋放出のコストが34億円で東京電力がまとめた総額が590億円だったことに触れ「同じタスクフォースが水蒸気として空中放出する場合にどれぐらいのコストになるかっていうのを試算してて、349億円ってことで、この試算の段階では10倍ぐらいかかるって話だったんですけど、実際は海洋放出でも590億円ぐらいってなってますよね?すでに。そういうふうなことでいうと、我々一般的に海洋放出しかないって思い込んでいたけど本当にそうだったのか?と」と指摘した。
さらに香港が福島・宮城など10都県からの水産物の輸入禁止、マカオが10都県の水産物に加え乳製品・野菜・果物類・食肉・卵も輸入禁止の措置を決めたことに触れ、玉川氏は「中国を含めても年間で中国と香港で水産物の輸入が1600億円ぐらいなんですね。だから(政府の)風評被害対策が300億円ということで本当に済むのかどうかという部分もあって」とし「そういうことでいうと、選択肢を取るときに福島の漁業関係者だとか農産物の生産者だとか、そういう人も全部入ってもらった上で、すべての情報をテーブルに上げた上で地元の理解を得ながら進めるってことをやってなかったということが結局、福島の漁業関係者は『今でも反対だ。理解してない』っていうふうな話をされているわけですよね。だから、これは進め方に関しても我々国民一般の理解に関しても不十分だったんじゃないかと思います」と指摘していた。