神奈川県横須賀市にある日本最大の産後ケアホテル「マームガーデン葉山」の公式サイトおよびSNSが26日に更新され、7月21日に火災があったことを報告し、利用者や関係者に謝罪した。
「産後ケアホテル マームガーデン葉山 7月21日の火災に関するご報告」と題し、運営する株式会社マムズ・取締役社長の斎藤睦美氏が文章を掲載。7月21日の午前10時6分に火災が発生したことを伝え「お客様、並びに関係者の皆様に多大なご迷惑及びご心配をお掛けしてしまった事を、まずは深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません」と謝罪し、火災の状況や再開予定について説明した。
その報告によると、出火場所は1階の事務所(48平方メートル相当)内。原因は「事務所内にあった家電製品のバッテリーと推測されています」と説明した。事務所内で延焼は止まったが、2階にかけて吹き抜けがあり「2階まで煙が拡散しました」という。煙の影響で4人の客がその後入院し、既に全員が退院。新生児の入院患者はいなかった。
多くの赤ちゃんが集まる「ベビールーム」の状況も説明。「出火後すぐに、火災警報器が正常に作動し火災警報音が館内に鳴り響きました。また排煙設備も正常に機能いたしました。出火発見直後に、ベビールームのスタッフが訓練通りの手順で、ベビールーム内の新生児を即時避難させました」とし、無事であることを伝えた。
火災当日は40組の客が滞在。8月26日までにおよそ全員に直接謝罪し、今後も「未宿泊分の返金、物損の補償、治療費やお見舞い金の対応等、今後も誠意を持って対応を行わせて頂く所存です」とした。
火災以降は近隣ホテルで臨時店舗を運営しているが、「マームガーデン葉山」の施設は現在も休館中。9月20日の再開へ向けて消防による原因の究明を続け、新たな避難経路を増設するなど対策を講じると伝えた。
取締役社長の斎藤氏は「火災報知器が鳴り響く恐怖や、その後赤ちゃんに無事会えた安堵など、お客様からの率直なお声を頂き、改めて背負っている、とてつもない責任の大きさや認識を深めました」と反省。そして「少しずつにはなると思いますが、ご期待を頂いている皆様に信頼をして頂けるように、日々精進して参ります」と締めた。
同施設は2021年12月30日に開業した日本最大の産後ケアホテル。部屋数は37室で、全室オーシャンビュー。産後4か月未満の赤ちゃんを持つ家族が利用できる。24時間預けられるベビールームや、助産師や保育士などプロによる育児サポート、1日5食の食事提供、産後ケアSPAなどのサービスが特徴で、出産直後の母親と新生児に産後ケアを行う。優雅なリゾート型が人気を集め、多くの芸能人も利用していることをSNSで報告している。