信号つけられない生活道路等に…横断歩道の手前に2色の塗装『チェッカーペイント』ドライバーへの効果は

横断歩道での事故を防ごうと、名古屋工業大学の学生らが道路に“ペイント”をする路面標示をして、車に注意を促す実験を始めました。 愛知県知立市の市道にある横断歩道の近くに、新しい路面標示ができていました。黄色と青の四角のペイントが塗られています。反対車線には、黄色と赤が塗られています。名古屋工業大学の鈴木弘司教授:「横断歩道に歩行者が立った時に車が止まってくれるか、車が譲ってくれるかを見ていこうと」 実験を行うのは、交通工学が専門の名古屋工業大学の鈴木教授と学生たちで、横断歩道の手前にチェッカーペイントと呼ばれる2色の塗装をして、車に注意を促します。
塗装をする前と塗装した後で横断歩道を車が通過する速度を調べて、効果を検証します。 実験は、子供たちが夏休み前に入る前に行われました。午前8時前になると、集団登校する小学生の姿が多くなりはじめました。登下校する小学生や高齢者らが横断歩道を利用しています。
朝7時から夜7時まで、学生たちが横断歩道を通る車を撮影します。映像には、横断歩道の手前でスピードを落としたように見える車が映っていました。
名古屋工業大学大学院の長井さん:「信号を付けられない箇所なども生活道路においては多くなってきますので、こういったマーキングが役に立てば、より小学生の安全性などを上げていくことができるかなと思っています」 撮影された映像を研究室に持ち帰り、詳しく分析します。学生:「明らかにチェッカーペイントの前でブレーキを踏んでいるので、意識しているのが確認できます」 分析の結果、塗装されているほうが横断歩道の手前でスピードを落とす傾向があることが判明しました。
停止して、歩行者に道を譲る割合も増えることが分かりました。名古屋工業大学の鈴木弘司教授:「チェッカーペイントは遠くから判別できる、見えるものだということで、ドライバーの減速を確認できた。遅くとも年度内にはしっかりした結果を出したい。交通安全に寄与するような路面対策の在り方とは、すごく重要かなと思っています」