世界文化遺産登録を目指す「佐渡島の金山」について、ユネスコの諮問機関・イコモスの調査員が8月30日までの7日間、現地を調査しました。文化庁は「一定の理解は得られた」としています。
30日までの7日間にわたり行われたイコモスによる現地調査。
調査員が構成資産である「西三川砂金山」や「相川鶴子金銀山」を見て回ったといいます。実は、この調査…
【文化庁 文化遺産国際協力室 大川晃平 室長】
「今回の調査については、イコモスからの指摘により、静ひつな環境で現地調査を行う必要があり、調査自身は非公開で行うことになった」
文化庁の職員などが出席した調査後の会見でも調査員の人数や国籍・評価内容など具体的な内容は語られませんでした。それでも、手応えについては…
【文化庁 文化遺産国際協力室 大川晃平 室長】
「我々の感触としては、丁寧に説明を行い、一定の理解は得られたと感じている」
【県世界遺産登録推進室 澤田敦 室長】
「質問にもしっかり対応できたので、受け止めだが調査員には理解いただけたのではないか」
一方、地元・佐渡市では関係者が、イコモスの調査員と面談したことを明かしました。
【ゴールデン佐渡 河野雅利 社長】
Q.質問は?
「世界遺産に登録されたら観光客の人数が増えると思うが、その辺はどうなのかと」
また、周辺の美化活動に尽力してきた関係者は…
【佐渡を世界遺産にする会 萩野正作さん】
「ようやくイコモスが調査を終えたということで一つ安堵している」
これで、一つの関門を超えたとも思われますが。
【文化庁 文化遺産国際協力室 大川晃平 室長】
「どこが関門とは言えない。一つ一つ、我々は理解をいただくため、必要なことをしっかりやっていくということ。そういう意味では日々関門かもしれない」
イコモスは来年春、今回の調査結果などを踏まえ、「登録」「不登録」など4段階から勧告を行い、来年夏ごろに開かれる世界遺産委員会で登録するか判断されます。