ライソン社から発売中の、電気で動く冷凍食品用“せいろ”蒸し器「点心爛漫」を試してみました。調理時間は多少かかるけど、料理によっては電子レンジよりも明らかにおいしくできるぞー!
「点心爛漫」は2023年1月に発売された家電製品で、蒸気で食材を蒸して調理する「せいろ蒸し」が気軽にできてしまうというもの。参考店頭価格は8800円です。
内容は、本体と、15センチのせいろが2つ、21センチのせいろが1つ、それから落ちてくる水滴を受けとめる「受け皿」がセットになっています。なお、サイズが合えば他社製のせいろも使えるとのこと。本体部分に水を入れて沸かし、上部のせいろ内の食品を加熱する仕組みです。
本体のサイズ感は小型の炊飯器より2周りぐらい小さい印象ですが、せいろを乗せると高さがあるので、筆者宅のキッチンに置くとそれなりに存在感がありました。
加熱時間はタイマーで管理できて、最大で30分まで。時間がくると勝手に電源が落ちるのは安心感があります。水を満タン(500ml)まで入れておけば空焚きになるようなことはありませんでしたが、連続運用したい場合は水量に気をつけたほうがいいかもしれません。
○肉まんを蒸していくぅ~
さて、早速チルドの「肉まん」を蒸してみましょう。穴をあけたキッチンペーパーをせいろに敷きまして、その上に肉まんを置いてみると……おおっと、大きかったのか少しはみ出ちゃいました。まあでもこのままいけそうなので、加熱してみましょうか。
肉まんの説明書に記載の通り、15分ほど蒸していきます。5分くらいたつと、熱された竹の香りが部屋に満ちてきました。いい香り~!
さて、15分たちました。フタをあけてみますと……うおおーッ! ご覧ください、皮があきらかにムチムチしててめちゃくちゃおいしそうです! トングで掴むと、柔らかい感触でテンションあがります。
早速食べてみますと、うーん、モチモチだ……! 皮の表面も水分含んでいて、柔らかい食感でたまりませんね。
ちょうど夏休み中の娘(小5)が家にいたので、点心爛漫で作った肉まんと、電子レンジで加熱した同じ肉まんを食べ比べしてもらいました。どちらがどちらとは言わずに「どっちがうまい?」と聞いてみたところ、点心爛漫で作った方を指して「なんかフワフワしてておいしい」とのこと。子どもは正直!
○冷凍ご飯でも試してみた
さて、付属のレシピ集によれば冷凍の「焼きおにぎり」なんかも温められるようなので、筆者自宅にあった手作りの「冷凍ご飯」を試してみました。これいつもレンジで温めているのですが、時間が短いと中心が冷たいし、長すぎるとカッチカチになってしまうので、調整がムズいんですよ……。
15分たって、フタを開けてみると……うわーすごい蒸気。ちゃんと蒸されています。
食べてみますと……おお~なるほど! これはもはや“炊きたてご飯”です。うまいうまい。蒸気がすごいので「ベトベトになるかもしれない」と心配していましたが、水分量もちょうどよさそうですね。もしかしたら、「おひつ」のように竹が余計な水分を吸い取っていたりするのか……?
○茶碗蒸しにチャレンジ
最後、付属のレシピ集にもあった「茶碗蒸し」作りにも挑戦してみましょう。だし汁とたまご、調味料を混ぜて、ガラス容器に入れたものを用意。そのまま蒸していきます。
こちらはちょっとサイズが大きかったのか、固まるのに30分かかっちゃいましたが……でも、ご覧ください、しっかり茶碗蒸しです。材料を混ぜて、タイマーを設定してそのまま放置するだけですから、けっこう簡単だったと思います。
○時間はかかるけど、ハマるとハマるぞ!
電子レンジは、「食品内の水分を振動・蒸発させて加熱する」という仕組み上、どうしても食品が硬くなってしまう場合があります。一方でせいろは「蒸気で水分を供給しながら温める」という仕組み。実は電子レンジと“真逆”の調理だったりするんですよね。
そう考えると、水分が必要な食材にはハマりにハマる。「点心爛漫」はコンロを使わず気軽にせいろを扱える、とっても良い製品だと思いました。
一方で弱点としては、調理時間がかかることでしょうか。前述のチルド肉まんは、せいろだと15分ほどかかりましたが、電子レンジでは500ワットで1分10秒。10倍以上の差があることになりますから、急いでいる朝なんかには向かないと思います。ゆっくりしたい夜や週末に使うと幸せになれそうです。
増田 ますだ ネットニュースのライター・編集者。上手すぎるイラストで日々感じたことやできごとをインスタグラムで漫画にしています。 この著者の記事一覧はこちら