GU、今秋よりグローバル展開を強化 – NYに商品本部を新設

ジーユーは、2023年秋冬の方針、またの新たなイメージキャストを9月4日に発表した。ジーユー2023年秋冬方針説明会の様子をレポートする。

○トレンドをとらえたヒット商品続々、海外展開も好調

ジーユー代表取締役社長・柚木治氏は、2022年の振り返りと2023年秋冬の方針を発表した。

「2022年9月から2023年5月までの9か月間の業績は販売好調、既存店売上高は増収の結果になりました。『スーパーワイドカーゴパンツ』『プルオンパンツ』、スウェットのようなTシャツ『スウェT』が好調で、トレンドをとらえたジーユーらしい商品が多くのお客様に受け入れらています」と柚木氏。

また前期は国内出店を加速。旗艦店である東京・銀座の「ジーユー マロニエゲート銀座店」、関西最大級の「ジーユー 天王寺MIO店」、ファーストリテイリンググループの店舗が揃う九州最大級のフルラインナップストア「ジーユー 天神店」をはじめ都心や都市部を中心に郊外や地方も含め合計47店舗を出店。他にもジーユーのおしゃれアドバイザー「おしゃリスタ」が骨格・カラー診断を無料で行うサービスも好調だという。「おしゃリスタ」は店舗での接客だけでなく、オンラインストア、ライブコマース、SNSなど様々なプラットフォームを介してコミュニケーションを提供している。

そして海外事業に関しても、新型コロナウイルスの制限が世界的に緩和されたことにより店舗の活気が戻り実績は好調とのこと。2022年秋にはジーユー初となるアメリカでのポップアップストアをニューヨーク・ソーホーに出店している。
○「GO GLOBAL」グローバル展開に注力

2023年秋冬シーズンでは「GO GLOBAL」をキーワードに掲げ、3つの柱でグローバルでの展開に力を入れていくという。

まず「グローバル化を見据えたクリエイティブの刷新」では、国内外へのユーザーとのコミュニケーション強化を行う。クリエイティブディレクションにデザインスタジオ「YAR(ヤール)」を迎え、「わくわく感」「自由」を感じるジーユーらしさを「日本発グローバルブランド」として認知されるよう、グローバル水準のクリエイティブへと刷新。

世界地図をモチーフにしたシンプルで遊び心溢れるグラフィックは、店頭での販促物やオンラインなどでも展開していく。なお国内のジーユー旗艦店(渋谷店・銀座店・マロニエゲート銀座店)および海外の一部店舗では、この世界地図のアートワークを施した特別な装飾が店頭や店内を飾るという。

ふたつ目は「グローバル視点でのマストレンド商品開発の強化」。昨年10月のニューヨークでのポップアップストア出店に続き、今年9月には同じくニューヨークに商品本部を新設、グローバルなトレンドやユーザーがジーユーに何を求めているかを調査し、国内はもとより世界中のユーザーに喜ばれるブランドに進化していくという。

また3つ目の「グローバルな世界観を体現するモデルとイメージキャストの起用」として、今シーズンからファッションモデルや俳優として多方面で活躍中する茅島みずきさんと大平修蔵さんが登場。同ブランドのイメージキャストは7年ぶりの全面的な刷新となる。
○2023年秋冬のシーズンテーマは「URBAN EXPLORER」

方針説明会では2023年秋冬のシーズンテーマ「URBAN EXPLORER」に合わせたアイテムやコーディネイトも発表された。

やわらかく肌触りの良い「パフィータッチニット」は、ほどよいボリュームがあり、1枚で存在感のあるニットだ。モデルが着用しているのはオーバーサイズカーディガンのほか、ショート丈やポロセーターなどラインアップを揃え、様々なファッションが楽しめる。ボトムスの「パラシュートカーゴパンツ」はシルエットにこだわったアイテム。秋冬商品だが、コーディネート次第で長いシーズン楽しめるボトムスだ。

季節の変わり目に役立つセーターも多数揃う。もっちりとした素材感が特長の「ブラッシュドヤーンカーディガン」は、無地とチェック柄を展開。秋冬らしい温かみのある色や柄だ。トレンドのオーバーサイズシルエットでジェンダーレスにも着こなせる。

ボトムスは、2021年春夏コレクションで登場しジーユーを代表する商品となった「スーパーワイドカーゴパンツ」。ボリュームのあるシルエットとハリのある素材、またドローコードでシルエットを変えて楽しめる。

2種類のニットがセットになっている「マルチウェイセーター」は、それぞれ単品でもコーディネートが可能。他にもマルチウェイのワンピースなどデザインバリエーションを展開する。「タックワイドパンツ」は、おしゃれと実用性を両立させたボトムス。

軽さと本格的な温かさを兼ね備えた「ヒートパデットアウター」は、トレンド感のあるベストやMA-1をはじめ、定番のコートなどメンズ・ウィメンズで様々なデザインを揃える。アウターの中は肉厚でしっかりとした生地感の「ヘビーウェイトスウェット」をコーディネート。ベーシックなトレーナーやパーカ、ハーフジップやセットアップで着用できる商品など、カラーバリエーションも豊富にラインナップする。

「ジーユーは、あらゆる人がファッションを楽しめること、またトレンド・デザイン性、品質や実用性、そして低価格―この3つのバランスを世界一のレベルで実現するブランドを常に目指しています。また商品の種類を選び抜き大幅に絞り込んでいるため、どれを買っても間違いのない日常的にファッションを楽しめる存在でありたい」とグローバル展開に寄せて柚木氏はコメントを寄せた。

トレンドのファッションを手軽な価格で楽しめるジーユーだが、今季からのグローバル展開でどのように変化していくのか注目していきたい。