置き去りの3歳女の子死亡から1年…園の送迎バスに設置義務付けられた“安全装置” 子供守るための対策進む

2022年9月、静岡県牧之原市の認定こども園で送迎バスに置き去りにされ、3歳の女の子が亡くなってから1年が経ちました。名古屋市東区の保育園で、その後の対策を取材しました。 1年前の2022年9月5日、静岡県牧之原市の認定こども園の送迎バスに5時間以上にわたって置き去りにされ、河本千奈ちゃんが重度の熱中症で死亡しました。わずか3歳でした。 あれから1年が経ち、名古屋市東区の名古屋文化幼稚園では対策が進められていました。この幼稚園の園児は約320人で、そのうち約200人がバスで通っています。
2023年3月、新たに取り付けられたのが子供の置き去りを防ぐ「安全装置」です。
名古屋文化幼稚園の加藤紳一郎理事長:「今エンジンがかかった状態ですが、エンジンを切るとブザーの大きな音が鳴ります。運転手さんは一番後ろまで来て、スイッチを押さないとブザーが消えない。エンジンを切るたびに運転手さんは必ず一度後ろまで来るということになります」 実際にエンジンを切ってもらうと、すぐに『車内点検を行ってください。子供は残っていませんか?』とアナウンスが流れ、車内の点検を促します。加藤紳一郎理事長:「(職員は)一旦後ろまで来て、運転席までかえって下車するわけですけども、あわせて左右を確認しながら降ります」
子供がいないかどうか、一席ずつ目視で確認します。国は2023年度から、送迎バスに安全装置の設置を義務付けました。この幼稚園では、県の補助金を使用し所有する3台全てのバスに取り付けが完了しています。 ほかにも、保護者からアプリを通じて連絡を受けていて、実際の人数と漏れがないか確認しています。
加藤紳一郎理事長:「(事故から)もう一年経ってしまったのかと。あれから行政含めて色んな対応を考えていただいて、いろんな情報もあったんですけども。これからもきちんと対策をして、事故のないようにしたいと思っています」