死亡宣告された60代女性が葬儀場で息を吹き返す 介護施設は罰…の画像はこちら >>
認知症などを患い、施設に入った女性。そこで「亡くなった」と判断された後に想定外の出来事が起こっていたことを、『USA TODAY』などアメリカのメディアが伝えた。
昨年12月28日、アメリカ・アイオワ州の60代の女性が介護施設に送られた。若年性認知症を患っていた女性は、うつと不安障害を発症。決して良い状態ではなかったとみられ、今年1月3日午前6時には、施設の医療従事者が「脈拍を触知できない」「お亡くなりになった」と判断。
その後に職員たちは女性の遺体を袋に入れ、葬儀場に搬送。しかし遺体の管理を引き継いだ葬儀場職員が袋を開けたところ、女性が苦しそうにあえいでいたため速やかに通報した。
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通報を受けた救急隊は、葬儀場に急行。すぐに女性を病院に搬送して医師に診察を任せたところ、確かに息をしていることが確認された。
ところが意識はなく呼びかけにも一切応じなかったため、女性はホスピスに送られることに。少しのあいだそこで過ごしたが状態は良くならず、1月5日に息を引き取った。
女性が入居していた施設の役員は、「亡くなった女性のご遺族と密に連絡を取り合っています」「入居者の皆様を大事に思っております」「人生の最終段階にある皆様をお支えすることに専念しています」などとコメントしている。
今後については、「1万ドル(約132 万円)の罰金を支払うもよう」と複数メディアが報じた。そんななか女性の生存に気づいた葬儀場の職員は、コメントを控えている。
葬儀場に運ばれた後、また遺体保冷庫に入れられた後などに生存が判明するケースは稀にある。2020年夏にはミシガン州で暮らしていた20歳の女性が発作を起こし死亡を宣告されたが、やはり葬儀場で遺体の袋を開けたところ、目を見開き息をしていた。病院に搬送した後に亡くなっている。
こういうケースで家族・関係者は大事な人の死を二度経験し、「死ぬ前につらい思いをさせてしまった」という罪悪感にも苦しむことになる。同様のミスが二度と起こらないことを願うばかりだ。
(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)