虐待や不適切行為などは52件 こども園の運営法人に「改善勧告」

三重県桑名市の「こども園」で、園児に給食を食べるよう強要するなど複数の虐待が確認された問題で、県と市が7日、園を運営する法人に対して「改善勧告」を出しました。特別監査で認定した不適切行為は52件にのぼります。
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(三重県 福祉監査課 脇田委子課長)「特別監査を実施したところ『虐待』18件、『子どもの心身に有害な影響を与える行為』15件などが確認されました」7日、三重県と桑名市の担当者から特別監査の結果報告書を手渡されたのは「長寿認定こども園」を運営する社会福祉法人の理事長です。
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(こども園の運営法人 加藤晶子理事長)「子どもたち、保護者の皆さまが安心して楽しく通ってもらえる園に改善、再発防止できるように努めていきます。多大なるご迷惑ご心配をおかけしたことを重ねて心よりおわび申し上げます」
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(録音された音声:保護者提供)保育士:「パンツやなくて、おむつや恥ずかし~。早く食べて、お片づけを早くしてたら、こんなことにならなかったでしょ」長寿認定こども園では、ことし2月に給食を食べられなかった園児1人に対して保育士が約4時間にわたって食べるように指導を続け、園児はトイレに行けず失禁しました。また、別の園児の母親が娘に持たせたボイスレコーダーには、このような音声も…。(録音された音声:保護者提供)保育士:「おちんちん丸見えや、赤ちゃんみたい。先生が泣きたいわ、えーん」ことし3月、保護者から桑名市に相談があり事案が発覚。
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そこで三重県と市は、ことし6月から特別監査を実施し、35人の職員からの聞き取りや書類の確認などの調査を進めてきました。その結果、約4年前から2023年にかけて給食の強要や園児の頭をノートで叩くなど「虐待」と認められる行為が18件、園児に居残りをさせるなど「子どもの心身に有害な影響を与える行為」が15件など、合わせて52件の不適切な行為が確認されました。(三重県 福祉監査課 脇田委子課長)「若手保育教諭が多く、経験豊かな保育教諭による指導の機会が乏しく、教育保育指導上のノウハウを学ぶことが困難な状況にあった」
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7日に会見を開いた県と市は虐待などが起きた原因として、園長のマネジメント不足や経験豊富な職員が不足し、園の就労環境に余裕がないことなどを指摘。県と市は7日付けで、この園を運営する社会福祉法人に「改善勧告」を出し、11月7日までに改善計画を作り報告するよう求めています。