2017年に名古屋市南区の住宅で夫婦を殺害し、現金が入った財布を奪った罪に問われている男の2度目の裁判員裁判で、検察側は改めて死刑を求刑しました。
名古屋市南区の無職・松井広志被告(48)は2017年3月、大島克夫さん(当時83)と妻のたみ子さん(当時80)を刃物で刺して殺害し、現金1200円ほどが入った財布を奪ったとして、強盗殺人の罪に問われています。
この裁判を巡っては、一審の裁判員裁判で名古屋地裁は殺人と窃盗の罪を認め、松井被告に無期懲役の判決を下しましたが、二審の名古屋高裁が「強盗目的を前提に審理を尽くすのが相当」として審理を差し戻しました。
13日の裁判員裁判の論告で、検察側は「松井被告には当時、借金やスナックでのツケがあり金に困っていた」などと説明したうえで、「当初から強盗目的があったと大いに認めることができる」と、強盗殺人罪を適用しての死刑を求刑しました。
裁判は14日の弁護側の最終弁論で結審し、判決は3月2日に言い渡される予定です。