東海地方 大気の状態が非常に不安定 災害発生の危険度が高まる地域も

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東海地方では「非常に激しい雨」や「激しい雨」があちらこちらで観測され、災害発生の危険度が高まっている地域があります。また、竜巻などの激しい突風が発生しやすい気象状況になっています。最新の気象情報を確認して、災害に厳重に警戒してください。
「非常に激しい雨」や「激しい雨」を観測

非常に活発な雨雲が愛知県や三重県を中心にかかっています。名古屋市内も朝から、雨が降ったり止んだり変わりやすい天気となっていて、雷がゴロゴロと鳴っています。【1時間雨量の最大値(13時まで)】愛知県 豊橋市 75.0ミリの「非常に激しい雨」(午前9時29分までの1時間)愛知県 西尾市(一色) 60.5ミリの「非常に激しい雨」(午後12時23分までの1時間)
不安定はきょう11日がピークも あす12日まで注意・警戒
きょう11日13時30分現在、雨雲は南寄りから北寄りへと動いています。一旦雨雲が通り過ぎても、再び発達した雨雲の通り道となっている地域もあります。東海地方はちょうど、南からの湿った空気が集まり、雨雲が発達しやすい場となっています。一方、上空には寒気が流れ込んでいます。大気の不安定な状態はきょう11日がピークですが、あす12日も湿った空気や寒気の影響が残るため、局地的な大雨などに注意・警戒してください。雨雲レーダーを活用したり、土砂災害や浸水害、洪水害の危険度に関しては、気象庁のHPにある「キキクル(危険度分布)」を確認するようにしてください。
非常に激しい雨って どんな雨?

非常に激しい雨は、1時間雨量が50ミリ以上~80ミリ未満の雨を表しています。これは、滝のように降る雨で、ゴーゴーと降り続くイメージです。また、傘は全く役にたたないレベルで、木造住宅の屋内では、寝ている人の半数くらいが雨に気づくほどです。外では水しぶきで、あたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなるため、車の運転は危険です。なお、1時間に50ミリの雨というのは、雨水が別の場所に流れず、そのまま、たまる状態だと、降った雨が50ミリの高さになるくらいです。1時間に50ミリの雨が、1平方メートルに降ると、50リットルの量になります。例えば、傘を開いた面積がおおむね1平方メートルなので、1時間、傘をさしていると、牛乳パック50本分もの雨が、傘にあたることになるのです。ただ、実際は、まわりの雨水が集まると、その地点に降った雨の量よりも多く、水がたまることもあります。非常に激しい雨が降ると予想される所では(非常に激しい雨が降った所では)、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に、十分ご注意ください。
週間天気

東海地方では、あす12日も変わりやすい天気で、急な雨や雷雨に注意してください。13日(水)は大気の状態が安定してくるため、広く晴れ間が戻る見込みです。週末にかけても高気圧圏内で、おおむね晴れの天気が続きますが、三連休後半は天気が崩れるでしょう。広く日差しが戻る13日(水)からは、各地で気温が上がり、厳しい残暑となりそうです。運動会の練習がある地域では、お子さんに冷却グッズや多めの水分を持たせるなどして、熱中症に注意してください。
「東海豪雨」から23年

2000年9月11日の東海豪雨により大きな被害や犠牲者が出ました。今一度、家庭での大雨への備えを見直してみましょう。大雨が予想される場合、災害による被害を少しでも小さくしたいものです。そのために、あらかじめ備えておいていただきたいことは、次の3つです。① 避難場所や避難経路の確認をしておきましょう。いざ大雨による災害が発生すると、避難経路が通れなかったり、避難場所に行けなくなったりすることもあります。複数の避難場所や避難経路を確認しておくことが大切です。また、川や斜面の近くは通らないようにするなど、浸水や土砂災害の危険性が高い場所を避難経路に選ぶのは、避けてください。確認した避難場所や避難経路の情報は、家族で共有しておきましょう。② 非常用品の準備をしておきましょう。非常用の持ち出し品は、リュックなど両手が使えるものに入れて、すぐに持ち出せる所においてください。避難時に履く靴は、スニーカーなど、底が厚く、歩きやすい靴を用意するのが安全です。また、水道や電気など、ライフラインが止まった時に備えて、水や食料も用意してください。③ 側溝などの掃除をして、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。いずれも、大雨になる前に、なるべく早い段階で備えるよう、心がけてください。