〈乱倫パーティ主催者が2年10ヶ月の実刑判決〉「1回で10~30人相手にしたパーティより売春はラクだった」側近女性が語る“おにぃ”の手口

日常的に乱交パーティーを開催し、10年間で6億円以上を荒稼ぎして昨年11月に摘発された運営グループのリーダー格、沢村雅也被告(33)。売春防止法違反の疑いで公判中だった今年6月に新たな売春斡旋の疑いで警視庁に逮捕され勾留中だったが、9月13日の公判で「2年十ヶ月の実刑と罰金30万円」が言い渡された。
昨年11月と今年6月に警視庁に売春防止法違反で逮捕された沢村被告。社会部記者は言う。「昨年11月での摘発は5人の仲間とともに、約10年間にわたり乱交パーティーを主催して20代~50代の女性を男性に斡旋した売春防止法違反でした。当時は1回のパーティで20人から多い時で50~60人の男性を集客し、月に10回から15回という高頻度で民泊やビジネスホテルなどを会場にして、10年間で6億5000万円を荒稼ぎした。2回目の逮捕では公判中だったにも関わらず、パーティ形式ではなく男性1人に対し月額を得て女性を斡旋しており、再度の売春防止法違反による逮捕でした」(社会部記者)今日行われた公判は、1件目の摘発による追起訴であったため、結局は同じ事件として取り扱わられ、2件まとめての公判の結果が出たという。裁判を傍聴した社会部記者は言う。「ものの10分ほどで終わりました。前回の後半で検察は3年6ヶ月の実刑を求刑してましたが、本人の反省の色などを見ての判断で2年10ヶ月の判決が下されていました。沢村本人はグレーのスウェットの上下にマスクをしており、ほぼ無表情。判決を言い渡されても顔色は変わりませんでした。言葉もなく、何を考えてるのか、という感じでした」そもそも沢村は、どんな手口で男性に女性を斡旋していたのか。「集英社オンライン」は6月、2度目の沢村逮捕の際に警察に取り調べも受けたA子さんに話を聞いている。A子さんは去年11月に沢村被告とともに逮捕された“ジョニー”と呼ばれていた男からSNS上で「よければウチのパーティーに遊びに来ませんか」と誘いを受けたのがきっかけでパーティに参加するようになったという。
取材に応じるA子さん
「“遊びに来ないか”は“パーティーでお小遣い稼ぎしに来ないか”という意味でした。私はそのとき、旅行関係の専門学校を辞めた後で、風俗で働いたり同人AVにも出ていました。コロナで海外研修がなくなって目標を失い、ヤケになっていたころです。だからジョニーさんからの誘いも、風俗店で働くのと同じ感覚でやってみようかと思ってしまったんです」A子さんはそこから月に多いときは3、4回ほどパーティに参加し、1回につき5、6時間の拘束で3~8万円を沢村被告から手渡しでもらっていた。金額に幅があるのにはこんなわけがあった。
「最初に(沢村)雅也さんから条件を聞いたときは基本的に1回8万円、最低でも4万円と言われていましたが、8万円を受け取れたのは最初の1、2回だけ。それ以降は6万円、5万円と下がっていき、去年11月に摘発されるころには3万円になっていました金額はどんどん下がっていきましたが、相手をする男性は少なくても10名、多いときは30名以上はいたと思います。年齢層は、20代の人もいないわけではありませんが、基本的には40~50代のおじさん相手。一度にたくさんの人を相手にするので、胸を誰かが触って、下も上も誰かが性器をねじ込んできて、左右の手も誰かしらの性器を握らされて……という状態。乳首を強く噛まれて血だらけになったこともありました」すさまじい光景が広がっていたことは想像にかたくないが、沢村被告の指示はさらに驚くべきものだった。「だいたいLINEで雅也さんが『7/16 18-23時でお願いできますか』と日時を指定してくるので、私のなかでは出勤する感覚でした。そして必ず『ピル渡すので生中(注:なまなか。生で中出しの意味)でよろしくお願いします』と言われてました。
沢村被告とA子さんのLINEのやりとり
ピルを飲んでいたから妊娠はしないものの、パーティーに参加後、クラミジアや淋病などに感染したことはあります。そういった性感染症性の検査代やピル代を出してほしいとお願いをしましたが、雅也さんからは『払えない』と断られてしまいました」そうしたなかで、A子さんが罪の意識を持つことはなかったという。「実は摘発前に一度、パーティー中に私服警察の方に踏み込まれたことがあったんです。そのときは外にいた見張り役から『警察が来たから服を着て』という指示があり、即座に服を着たのでやり過ごせました。警察が来るということは悪いことをしてるのではないかと思い、雅也さんに『売春って悪いことじゃないんですか?』と聞いたら、雅也さんは『客から直接、お金を受け取ってるわけじゃないから違法じゃないよ』と言いました。それで私は納得してしまったんです」
摘発の当日、A子さんはたまたま“出勤日”ではなかったため、連行されることはなかった。「でも、その翌日は出勤する日だったんですよ。それから2か月が経って雅也さんが釈放(※保釈)された1月14日は、ちょうど彼の誕生日だったので、(拘留の)労いの気持ちも込めて私から『誕生会をやろうよ』と誘って、再び交流するようになりました」今年1月に保釈されて2月から公判が始まった沢村被告だが、今回、再逮捕となった“売春斡旋”の動きは保釈して間もないタイミングから始めていたようだった。
「以前、行っていたパーティーのときもそうでしたが、基本的に雅也さんはTwitterのアカウントでパーティー参加者を集め、その参加者と対面した時にLINE交換し、それ以降はLINEで次のパーティーに勧誘していました。雅也さんは今回の逮捕となった売春斡旋の勧誘アカウントを保釈されてすぐに作っていたと思います。私は2月から4月にかけて、雅也さんの指示で4人の男性の相手をしました」最初に摘発された沢村被告の売春斡旋はパーティー形式だったが、保釈後はその手口を変えていた、とA子さんは言う。
沢村被告が保釈されてすぐ作成した売春斡旋アカウント
「雅也さんは『紹介役【おにぃ(内腿鑑定人)】』というアカウントから、エッチしたくてDMを送ってくる男性を相手に、私やその他の女性数名を紹介していたんです。私には『この男性と連絡を取って』と男性のアカウントがカカオトークで送られてきて、その男性と予定を合わせて会ってエッチする流れでした。利用されていると思わないこともありませんでしたが、甘い言葉で誘ってきたこともあってのってしまいました。それに以前みたいに複数プレイではなく1対1だったので、体はとても楽だったんです。今回は1回3万円をもらってたんですが、4月11日に行ったときはお金を受け取れませんでした。その前には雅也さんに2万円を貸していたので、きっと雅也さんはお金に困っていたんだと思います」
そんな沢村被告に対してA子さんは何度か返済を催促をすると、こんな返事が来たという。「『あなたがそういう態度ならこっちも言いたくなかったけど 大事(おおごと)な話に進めていいですか?』(原文ママ)と脅すようなことを言ってきたんです。雅也さんからは『これは違法じゃない』と説明を受けていたものの『オオゴトにする』と言われると、私もなんだか怖くなってしまって、それ以上お金のことは催促しませんでした……。
沢村被告から送られてきた脅しともとれるメッセージ
そんなやりとりがあった5月上旬に新宿警察署から連絡があり、捜査協力したんです」A子さんは新宿警察署の刑事から5月の間に3度の事情聴取を受けたという。「そのとき、刑事さんから『風俗店で働くのはいいけど、今回のような個人からの売春の斡旋行為は違法だから、今後、この手の人たちとの関わり合いは断つように』と強く指導を受けました」今回の沢村の実刑判決を受けて、A子さんは何を思うか。再び取材した。「言葉にするのは正直、難しいです。パーティー以外では良くしてくれた思い出もあるので。私自身は心を入れ替え、もうパーティー関連の人たちとは一切関わってませんし、同人AVにも出ていません。今は一部上場の通信企業に就職し安定した収入で日々を暮らしてます」
最後に「真摯に受け止め体に気をつけ刑を全うしてほしい」とA子さん。沢村被告にこの声が届くといいのだが――取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班