元タレントの坂口杏里(32)と、女性から男性へ性別移行を行なった格闘家・福島進一(33)の離婚が9月13日に成立した。昨年6月の新婚当初から言い争いが絶えないなかで、わずか1年の結婚生活。元夫の福島氏に離婚までの経緯を聞いた。
今年1月の集英社オンラインの取材に対し、「結婚式をあげたい」「義父の精子で子供がほしい」とまで言っていた坂口杏里。しかし、その願いが叶うことはなかった。福島氏によれば「杏里の精神的な不安定さをいい方向に導きたい、支えたいと思っていたけど、本人にその気がなければダメなんだとわかった」という。いったい何があったのか。
取材に応じるFTM(女性の体で生まれたものの男性として生きることを望む人を指す)の福島氏
――9月13日に離婚届を出したとのことですが、ふたりで届けたのでしょうか?福島進一(以下、同) いえ。僕ひとりで届けました。実は今年5月にも離婚をするしないでもめて、そのときに署名捺印した離婚届を作ってたんです。僕は8月24日から家を飛び出し、実家やネカフェに避難したりと別居してたんですが、荷物の整理をしに家に戻った際に離婚届を見つけたので、自分だけで新宿区役所に提出してきました。――杏里さんには伝えなかったんですか?提出前は伝えませんでした。杏里も僕が家を飛び出した8月24日にInstagramのストーリーズに「離婚したくてたまらない」「あとは役所に持ってくだけ」と離婚届の入った封筒の写真を投稿していたので、杏里にもその意思はありました。
離婚届の提出後、福島さんが送った杏里に送ったメッセージ
僕はとにかく疲れ果てていたので、提出後、杏里にショートメッセージで報告した後、着拒(着信拒否)してすべての連絡手段を断ちました。
――着拒まで……。いったい離婚に至るまで何があったのですか?いろいろありすぎて……。でも、一番の原因は、これまでもインスタで発信してきたとおり、杏里の睡眠薬のオーバードーズによる痙攣や引きつけなどの発作や情緒不安定、攻撃的な言葉などです。彼女は僕と出会う前から、おそらく10年近く、2種類の強い睡眠薬を服用していて、それを1日数十錠単位で飲み続けていました。僕は何度も止めましたが「うるさい!」「やめたくてもやめられない」「何がわかるんだ」と口喧嘩に発展してしまうので、それも言えなくなってしまいました。――これまでも何度か痙攣などを起こしたと報じられていました。まさにオーバードーズを日常的に繰り返すなかで、5月には処方薬を一切飲まずに過ごして離脱症状がおき、緊急搬送されてしまいました。
そこで1日だけ緊急入院したのち、精神科のある都内の大手病院を紹介されて、そこで入院をすすめられたんですが、「看護師の態度が気に入らない」と拒否。そのくせ睡眠薬を処方してもらうために、1日に何軒も心療内科に行く日々を送っていました。――睡眠薬に依存しているような状況だったんですね。はい。僕も何度か彼女の代理として睡眠薬の受け取りを手伝いました。杏里のためにならないと思っても、そうする他なかったんです。――杏里さん自身は、自分の状態を改善させたい気持ちはあったのでしょうか?あったのかもしれないけど、改善させるための行動はしてなかったと思います。僕は杏里の付き添いでいろんな医者と話しましたが、結局は本人が断薬したい、よくなりたいと強い意志を持って行動しなければいけないと言っていました。僕が何を言おうと本人しだいだと。
――以前の取材時に話していた、結婚や子供のことなど未来に向かって目標を立てるようなことはなかったのですか?それどころではありませんでした。日常的に、薬のことや、以前からもめていた僕の姉のこと、さらには猫のことまで、あらゆることで言い争いは絶えなかった。7月に入ってからは杏里がある有名YouTuberを偽った男性に騙されて、ホテルで不貞行為に近いことをされたことで裏切られました。そういう状況なので、将来について話す余裕なんてありませんでした。――福島さんの中で離婚が決定的になったのは、何だったのでしょうか。杏里は不貞行為に近い行動を自ら打ち明けた後、「傷つけちゃったね。じゃあ私も傷つくわ」と2階から飛び降りたんです。幸いお尻や肘などの打撲ですみましたが、その後、杏里のインスタライブで、まるで僕がつけた傷かのような発信をしたんです。それで僕の心は完全に折れました。もう無理だ……と。
――離婚を決意したと。杏里をなんとか救って今度こそ一緒に幸せになりたかった。それができるのは僕しかいないと思ってた。でも8月24日に家を飛び出してから、すべてを悟ったんです。僕が何を言っても、杏里が自分自身で治そうとしない限り治らない。僕も杏里もこのままじゃ幸せになれないと。僕が離れないとダメなんだと。――お互いに幸せになるためには離婚しかないと。はい。今はただ、彼女の幸せを願ってます。いつか穏やかな暮らしができますようにって思ってます。――福島さんはこれで2度目の離婚。もう結婚はこりごりですか?諦めてもないし、こだわってもないです。でも自分の性格上、また誰かを好きになるとは思います。ただ、やっぱり慎重になるかな。※今年1月に会ったときよりも4キロほど痩せたという福島氏。ストレスのせいだろうか。本人は「今回のこともあったけど、ダイエット中だから痩せたんですよ」と笑った。
杏里さんと住んでいた家を出て、ひとり暮らしを始めた福島氏。愛車のスクーターで帰路についた
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班