救急搬送された飼い主を、病院の前で待ち続けた犬 結末に「涙が止まらない」

アメリカのカリフォルニア州で、自宅で体調を崩した男性が救急車で近くの病院に運び込まれました。
その時、男性の飼い犬が救急車を追いかけて病院までついてきたのです。
犬は病院の中には入れてもらえず、救急センターの入口近くで飼い主さんが出てくるのを待っていました。
しかし残念ながら、飼い主の男性はそのまま亡くなってしまったのです。
その悲しい事実を知らない犬は、飼い主さんが出てくることを信じて、なんと10日間も待ち続けていたといいます。
その間、病院のスタッフたちは何度も犬を保護しようと試みましたが、捕まえられなかったそう。
困った関係者が動物保護活動をしているスゼット・ホール(Suzette Hall)さんに依頼。スゼットさんがワナを仕掛けて、ついに犬を保護することに成功しました。
犬が病院の入口にいた期間に、カリフォルニア州には熱帯低気圧『ヒラリー』が上陸し、大雨をもたらしました。
そんな悪天候の中でも犬はその場から動こうとしなかったのだとか。
犬はスゼットさんが仕掛けたケージに入った後もまだ、病院の入口をずっと見つめていたそうです。
彼女は犬をヒラリーちゃんと名付けました。
ヒラリーちゃんは衰弱していましたが、幸い命に別状はありませんでした。
スゼットさんは「この子の目を見れば、どれだけ心が傷付いているのかが分かります。信じられないほど飼い主に忠実な犬です」とFacebookでヒラリーちゃんについて投稿しました。
投稿にはヒラリーちゃんへの同情と、悲しみの声が多く寄せられています。
・悲しすぎる。この犬の心が癒されますように。
・涙が止まらない。胸が張り裂けそうだ。
・『忠犬ハチ公』を思い出した。犬は本当に飼い主に忠実な動物だよね。
ヒラリーちゃんはまだ推定1歳ほどと思われるそう。
2023年9月6日に正式に里親を募集し始めたということです。
すでに多くの里親希望者から問い合わせが来ているそうで、新しい家族ができるのは時間の問題でしょう。
ある日突然飼い主さんがいなくなり、ヒラリーちゃんは混乱し、さびしかったはずです。
ヒラリーちゃんの心の傷が、新しい家族からの愛情によって癒されていくといいですね。
[文・構成/grape編集部]