【登頂なるか】富士そば「富士山もりそば」を食べてきた

富士山の登山者が増えているそうです。筆者は登った経験がないし、登ろうと思ったこともありません。体力的に自信がないし……。でも富士山は日本が誇る世界文化遺産。いつかは挑戦してみたい気持ちがあります。そんな私でも挑戦できそうな「富士山」を発見しました。それは名代 富士そばの「富士山もりそば」(780円/一部店舗で販売)。

一般的ないわゆる「ざるそば」なのですが、その量は3玉分(660g)で、めんつゆと薬味・わさびも含めたカロリーはなんと1,072kcal! 成人男性の1日の摂取カロリーの目安が2,000kcalと言われていますから、この1食で半分以上もいっちゃうのですね。

でも……そばでしょ? 大盛りの天ぷら丼とかカレーとかは無理だけど、そばなら食べられるんじゃない? 私でも「富士山登頂」、できちゃうんじゃない?
○実は富士そばは人生で2度目

ということで富士そばにやってきました。

これを言うと珍しがられますが、富士そばは人生で2度目です。「君も一度富士そばというものを食べてみたほうが良い」と2年ほど前に連れていかれて以来です。なのでお作法がよくわからない。まずは券売機で食券を買うんですよね。

券売機の真ん中あたりに「富士山もり」がありました。富士そばの中でも最も贅沢品の部類であろう「カレーライスセット」(カレーライスとそばのセットで740円)よりも高い780円という値段にちょっとビビります。でも一般的なお蕎麦屋さんで3玉分を注文したら1,000円は超えるでしょうから……お得なのか?

以前来店した時には気づかなかったのですが、店内にはずっと演歌が流れています。なんだかシュールな雰囲気です。調べてみると富士そばの会長が演歌を愛しているから……というのが真相のよう。
○実際の「富士山そば」は……意外と余裕か?

そんなことを考えていると食券の番号を呼ばれました。てっきり「富士山もりそばは通常そんなに出ないメニューだろうから、厨房がパニック状態に陥って出てくるまでに時間がかかるのでは」なんて思っていたのですが食券を出してから5分も経っていません。えっ、もしかして日常でしたか?

一応「これが!」とつぶやいてみるものの、想像よりそこまで多くないというか、インパクトにかける気がしました。高さは控えめ。食券提出時に「うどんとそばどっち?」と聞かれたのでうどんも選べるようです。

ネギとわさび、めんつゆはこんな感じ。

食べ切れそう! と食べ始めて気づいたのは……まさかの盲点
グダグダ言っていても仕方がないので早速食べ始めました。見た感じの感覚では「2.5人前くらいかな」という印象です。筆者は決して大食いではありませんが、ざるそばは大好きですし完食できるんじゃないかとその時は思ったのです。

富士そばの冷たいお蕎麦は、固めの食感で箸で一度にたくさんつかむことはできませんが、その分つゆが濃いめでのど越しも良い。想像していたよりもサクサクと食が進みます。

大盛りメニューの完食にはスピードが大事。一定のスピード感を持ってどんどん食べ進めていったのですが、半分ほど食べたあたりで異変が起きました。

それは「飽きる」ということ。

ざるそばってシンプルな味と食感だからこそ夏でも食べやすいメニューだと思うのですが、それが3人前? 続くと飽きてくるのです。正直、お腹にはまだ余裕がありました。でも単純に「飽きたなぁ」と食が進まなくなる。盲点でした。

大量に添えられていたわさびを少し多めにつゆの中に投入してみます。いわゆる「味変」ですね。しかし少しわさびを入れた程度ではこの「飽き」は解消できません。

そういえば厨房前には単品の揚げ物が売られていました。あれを買っておいてもよかったな……と少し後悔しました。

そこで私は反則技に出ました。富士そばビギナーの私は、富士そば常連の連れを同伴していたのですが、連れの注文した「紅生姜天そば」を少し借りたのです。そう、そばを「紅生姜天そば」のつゆに漬けて食べてみました。

紅生姜天が少し溶けた温かいつゆのおかげでかなり気持ちはまぎれました。加えて連れにそばを0.5人前ほど食べてもらい、残りはこのくらいに。

少し「飽き」が解消されたので残りはまたざるそばでいただきました。そして無事完食。食べ終えるまでにかかった時間は15分ほどでしょうか。ねぎが余ったのが少し意外でした。

半分くらい食べてもらうことになるかもしれない? ということで連れを同伴していたのですが、決して大食いではない筆者が、ほぼ食べることができました。

大盛りでもそばなら意外と食べられるということが判明しました。揚げ物の大盛りと比べて胃へのダメージは皆無。大食いに自信のある人はぜひ「紅生姜天そば」など味変のできるメニューと一緒に食べてみてください!

松本果歩 まつもとかほ 恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。Twitter: @KA_HO_MA この著者の記事一覧はこちら