2月定例千葉県議会は14日、代表質問が始まり、熊谷俊人知事は「多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の実現を図るため、千葉県らしい新たな条例制定を検討したい」と表明した。本県は全国で唯一、男女共同参画条例が制定されていないが、新たな条例では男女共同参画に加え、LGBTなど性的少数者への理解を広め、多様性を認め合う社会を目指す。
自民党の滝田敏幸議員の代表質問に答えた。
熊谷知事は、年齢、性別、障害の有無、性的嗜好(しこう)、性自認、価値観や文化、ライフスタイルなど社会にさまざまな違いが存在すると指摘。
その上で「多様性を尊重することを人々が理解し、互いに認め合い、連携協力していくことで相互作用や相乗効果を生み出し社会経済の活力、創造性を高めていくものと考える」と述べ、多様性を尊重する条例制定を検討するとした。
県は今後、条例制定に向けた具体的なスケジュールなどを検討していく方針。
県議会ではこれまでも、男女共同参画条例やダイバーシティ(多様性)推進条例などの制定を求める意見が立憲民主・千葉民主の会、公明党などからも出ていたが、熊谷知事は「検討する」にとどめていた。
新たに検討される条例は、LGBTなど性的少数者に対する元首相秘書官の差別発言もあり人権意識の高まりに応える形となる。