施術歴30年以上のベテラン鍼灸師は常連客の陰部をじかに触りながら、「施術の一環」と言い張っているという。
施術を装って女性客にわいせつな行為をしたとして、東京都調布市にある「たんぽぽ針灸院」院長の鍼灸師、岩永康幸容疑者(67)が24日、準強制わいせつの疑いで警視庁調布署に逮捕された。
岩永容疑者は昨年9月、施術に来た30代女性を施術台に寝かせ、あおむけになるよう指示。パンティーを脱ぐよう促し、女性の陰部を指でまさぐった。女性はすぐ異変に気づいたが、数年前から通院していたため、ショックでなかなか相談できなかったという。今年7月、女性が調布署に被害届を提出し、事件が発覚した。
「当時、施術室には岩永しかおらず、密室で2人きりだった。女性は恐怖と驚きでどう対応すればいいか、分からなかったようです。他にスタッフは1人いるが、受付にいることが多く、誰もいないこともある」(捜査事情通)
調べに対し、岩永容疑者は「施術をしたことに間違いないが、わいせつな行為はしていない」と容疑を否認している。
岩永容疑者は長崎出身。30歳を越えてから鍼灸の専門学校に通い、鍼師と灸師の免許を取得。翌年の1990年にたんぽぽ針灸院を開設した。名前の由来は、旧治療院の庭先一面に野生の黄色いたんぽぽの花が咲いていたことから、<たんぽぽのように地味だが逞しく、悩む方の支えになる針灸院を目指し、命名しました>という。
■「家庭でできる鍼灸療法の講習会を開きたい」
岩永容疑者は10年ほど前に地元FM局に出演。番組のHPでは「幼児から高年齢者の方までを診察され、親身になって患者さんの身体と向き合っていらっしゃいます。針灸治療とともに、心もすっきりと癒されるのは先生のお人柄のお陰かもしれません」と紹介されていた。
岩永容疑者はオンエアで今後の夢や目標について聞かれると、<鍼灸といいますと高齢者の治療という認識が一般的だと思うんですけど、若い方に鍼灸の良さを知っていただきたいというのが私の希望でありまして、幼稚園、保育園、小学生の母親ぐらいの年代ぐらいの方を対象にして、家庭でできる鍼灸療法の講習会を開きたいなと、前々から考えているんですけど、なかなか実行に移せないんですけど、ぜひ、これはやりたいと思っております>と語っていた。
以前から30代の女性客を狙っていたのか。