眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話 第6回 【雑学】線路の落とし物は自分で取っちゃダメ!

ふだん何気なく電車や駅を利用していても、なぜ電車が時間通りに運行できているのか、「混雑率100%」の車両に実際何人乗っているのか……なんて、意外に知らないものですよね。元鉄道員の交通系YouTuberの綿貫渉さんが、面白くてためになる鉄道の豆知識を解説する「眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話」(日本文芸社)から、一部を抜粋してご紹介します。

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○拾得は終電後になってしまうことも

ホームから線路にものを落としてしまった経験はありませんか。もし大切なものを落としても、絶対に自分で線路へ降りてはいけません。線路からホームまでの高さは1.1mほどもあるうえに、線路内はいつ電車が来るかわからず、轢かれてしまう危険があるためです。

駅では安全拾得器というマジックハンドのような落下物を拾う器具を常備しています。落とし物をした際は、すぐに駅員に状況を伝え、安全を確認したうえで拾ってもらいましょう。ただし、落とし物は小さいものほど時間がかかります。最近ではワイヤレスイヤホンの落とし物が急増していて、安全拾得器の先にテープをつけて対応するという工夫がなされています。

駅や車内ではいろいろなものが忘れられていますが、忘れ物をしたときは鉄道会社や駅に連絡して特徴を伝え、もし見つかれば忘れ物預かり所に受け取りに行きます。会社によって保管期間はさまざまですが、ある会社では預かり所で3日程度、その後、貴重品は警察に移管されて保管されます。3カ月を超えても持ち主が特定されなければ、業者に買い取られてデパートなどの「鉄道忘れ物掘り出し市」に破格の値段で出品されることも。落とし物は時間が経つと取り戻すのが難しくなるので、気がついたらすぐに鉄道会社に連絡するようにしましょう。

本連載は、 「眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話」より、一部を抜粋してご紹介しています。

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○「眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話」(日本文芸社)
著者:綿貫渉

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日本文芸社 公式サイトhttps://www.nihonbungeisha.co.jp/book/b623649.html