新潟県職員ら3人逮捕の官製談合事件 県議から“厳しい指摘”相次ぐも「再発防止に努める」

新潟県新発田市の区画整理工事をめぐり、県職員の男ら3人が逮捕された官製談合事件について、県議会の常任委員会で県議から厳しい指摘が相次ぎました。

【県農地部 登り俊也 部長】
「公共工事の入札は公平性・透明性の確保が大前提であり、今回の件は公共工事に対する県民の信頼を揺るがしかねないものであり、誠に遺憾であると思っております」

5日開かれた産業経済委員会の冒頭で、談合事件に言及した県農地部の登り俊也部長。

この談合事件をめぐっては、県新発田地域振興局で当時、農村整備部長を務めていた鶴巻博文容疑者が新発田市の区画整理工事の予定価格や参加業者などの秘密事項を建設会社・岩村組顧問の本田任容疑者に漏らした疑いなどで県職員としては初めて逮捕されました。

談合事件を受け、県議からは厳しい指摘が相次ぎました。

【佐藤純 県議】
「こういう事件が起きると、また建設業の人手不足につながってくることは懸念している。ぜひ、より県民に分かりやすく、再発防止策を迅速に公表していただきたい」

【笠原晴彦 県議】
「職員のモラルの問題でしかないのか、それとも事件が起きるような状態があったのか、続いていたのか分からないが、このような時代にあってはならないこと」

また、民間業者などとの情報交換が適切にできる体制づくりや職員への精神的なフォローなども要望にあがりました。

【県農地部 登り俊也 部長】
「今後も、県民の皆様の信頼回復に向け、様々な機会をとらえて注意喚起を行い、職員の綱紀の保持、服務規律の確保に努め、捜査の過程で明らかになる事実関係を踏まえ、必要な対策を講じることにより、再発防止に全力を尽くしてまいります」

県警はこれまで3人の認否について明らかにしておらず、県農地部は事件の捜査に全面協力し、必要な再発防止策を講じていくとしています。