チョコレートが白く変色、これってカビ? 企業の回答に「初めて知った」「そんな原因が」

甘くておいしいチョコレートは、お腹だけではなく心までをも満たしてくれるもの。まとめ買いしておいて、少しずつ楽しむのもおすすめです。
買い置きしておいたチョコレートを開封した時に、「中身が白く変色している」と慌てた経験はありませんか。チョコレートが変色したりまだら模様になってしまったりする理由を、大手食品会社である株式会社 明治の公式Q&Aから紹介します。
チョコレートのパッケージを開封した時、普段よりも白っぽくなっていれば驚いてしまうでしょう。アーモンド入りのチョコレートの場合、まるでウズラの卵のような、まだら模様になってしまうことも。「もしかして傷んでしまったのでは…」と不安を抱いてしまいます。
チョコレートが白く変色したりまだらになったりするのは「ファットブルーム現象(ブルーミング)」です。明治によると、温度上昇によってチョコレートの脂肪分(ココアバター)が溶け、その後冷え固まって白くなった状態なのだそう。チョコレートが傷んでいたり、カビが生えたりしているわけではないので、まずは安心してください。
例え変色してしまっても、安全性に問題はありません。いつもと同じように食べて大丈夫です。ただし通常のチョコレートと比較して、やや風味は劣ってしまうでしょう。
チョコレートならではの芳醇な風味を損なわないためには、ファットブルーム現象を起こさないのが一番です。チョコレートを保管する時には、温度に注目してみてください。
明治によると、チョコレートの原料であるココアバターは「28℃前後で溶け始める」とのこと。高温多湿の場所を避けて、チョコレートが溶けるのを防ぐのがおすすめです。
ファットブルーム現象は、パッケージに記された賞味期限に関係なく発生します。「今日買ってきたばかりのチョコレート」でも、保管場所を間違えれば変色する可能性も。春・秋・冬は常温で保存できる商品も、夏場は冷蔵庫に入れておくのがおすすめです。
チョコレートを冷蔵庫で保管する際は、通常の冷蔵室よりも野菜室がおすすめです。これは、野菜室がほかの冷蔵エリアよりもやや温度が高く、チョコレートの保存に適した温度だからです。
また、チョコレートも種類によって適した温度が違いますが、生クリームをふんだんに使った生チョコレートの場合はあまり日持ちもしないため、冷蔵庫(野菜室)で保存し、早めに食べきったほうがよいでしょう。
冷蔵庫で保管したチョコレートは冷え固まっており、常温の時よりも硬くなっています。そのまま食べてももちろんOKですが、15~30分ほど室温に置いてから食べると、やわらかさも楽しめるでしょう。
チョコレートが白く変色したからといって、慌てて処分する必要はありません。やや風味は劣るものの、問題なく食べられるので安心してください。チョコレートは繊細なお菓子であり、見た目や風味を守るためには温度管理が重要です。自宅の保管場所について、見直してみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]