予約した新幹線、指定席で思わぬ先客に目を疑うも… 「最高すぎる正体」に称賛の声

本日より3連休がスタート。まさにいま、新幹線での旅行中にこの記事を読んでいる読者もいるのではないだろうか。
なお現在X(旧・ツイッター)上では、新幹線の「座席の間」に置かれた見慣れぬ物体に、称賛の声が多数寄せられているのだ。
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今回注目したいのは、鉄道や旅行に関する情報を多数発信しているXユーザー・だめがねさんが投稿した一連のポスト。
本文にて「さあ、後は新幹線に乗って帰るだk…」「なんだっそら!?」と、見事なノリツッコミを決めた投稿には、新幹線車内の写真が添えられている。
予約した新幹線、指定席で思わぬ先客に目を疑うも… 「最高すぎ…の画像はこちら >>
見ただけで座り心地が思い出される、お馴染みの青いシートが横に3つ並んでいる…と思いきや、本来「B席」があるはずの窓側と通路側の席の間には、謎のパーテーションが設置されていたのだ。
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こちらの光景は人々に衝撃を与えており、前出のポストは投稿からわずか数日で7,000件近くものリポストを記録。
他のXユーザーからは「隣を気にしなくて良いなんて最高すぎる」「スペースを広めにとれるから、めっちゃ快適そう」「シンプルに仕切られてるのが良い」など、称賛の声が相次いでいる。一方で「これ本当に快適なのかな?」「これに別料金を払うかと言われたら…」といった具合に、疑問の声もいくつか寄せられていた。
ポスト投稿主・だめがねさんに当時の様子を確認したところ、こちらの光景は10月2日、16時27分東京駅発の「こだま741号」7号車にて目撃したものと判明。
指定席に向かったところ、隣に想定外のパーテーションが設置されていたため「何だこれは!」と驚くも、「きっと何かとてもレアな状況に遭遇しているに違いない!」と、興奮しつつ着席していたそうで、その様子を想像するとどこか微笑ましい。
そこで今回は、話題のパーテーションの意図をめぐり「東海旅客鉄道株式会社」(JR東海)に詳しい話を聞いてみることに。すると「新時代の新幹線」の秘密が明らかになったのだ。
近年推進する新幹線の改革について、JR東海は「東海道新幹線では、働く場所を選ばない新しい働き方の広がりを踏まえ、2021年以来、お客さまのワークスタイルに応じた移動時間をお過ごし頂けるように、駅や車内のビジネス環境を充実させてきました」と説明している。
23年10月7日現在、「のぞみ」の7号車は「S Work車両」の形態を採用しており、こちらはモバイル端末等を気兼ねなく使用して仕事ができる空間を実現できるのだ。
一言に「新幹線に乗る」といっても、当然「旅行に向かう人」と「移動中も仕事に勤しむ人」では、車内でのテンションや佇まいに大きな差が出るもの。そうした利用者間のギャップをなくす手段として、こちらの「S Work車両」は非常に有効と言えるだろう。
…しかし、だめがねさんが今回乗車したのは「のぞみ」でなく「こだま」である。また、従来の「S Work車両」には、前出のようなパーテーションは設置されていなかった。
これらの謎について、JR東海担当者は「10月20日より『S WorkPシート』を導入するため順次、東海道・山陽新幹線(16両編成)7号車の、一部の3人掛け席の中央(B席)にパーテーション等の設置を始めています」と説明する。

そう、じつは20日より「S Work車両」をさらに進化させた「S WorkPシート」が導入予定となっていたのだ。こちらは話題のポスト投稿でも確認できるように、座席間にパーテーションを設置することでより広いパーソナルスペースを確保し、仕事に集中できるというもの。
そしてこれらの車両・シートは「のぞみ」だけでなく、「ひかり」「こだま」にも拡大されることがアナウンスされていた。しかし、前出のように「S WorkPシートが導入されるのは20日から」という前情報があったため、2日に乗車した「こだま」でパーテーションに遭遇しただめがねさんは驚いてしまったのだ。

本来であれば「追加料金」が必要となるシート、しかしだめがねさんがチケットを購入した時点では、追加料金は発生しなかったという。
現在のシート事情について、JR東海担当者は「パーテーションの設置に関係なく、19日乗車分までは普通車指定席(EXサービス利用)のお値段でご利用頂けます。20日以降のご利用分は、他のお値段に1,200円を追加した額でご利用頂けます」「パーテーションを設置中、もしくは設置予定のB席については、全て購入できない設定としています」とも説明していた。
これなら誤って追加料金を払ってしまう心配や、予約したB席に向かったら謎のパーテーションがあって座れなかった…などのトラブルもなく、安心である。
なお、先駆けてS WorkPシートを利用できただめがねさんに感想を尋ねたところ、「終始興奮状態だったため、シートそのものに関する感想はあまり覚えていないというのが正直なところです(笑)」「ただ皆さんも言っておられるように、隣の人と距離を置けるというのは移動時のプライベート空間を確保できて良いんじゃないかなとは思います。そのために1,200円も払えるか、というと個人的にはちょっと疑問ですが…」と、忌憚のないコメントが。
7日時点で、S Work車両の乗車券は「完売」となるケースが珍しくないほど、大きな人気を誇っている。気になる人はぜひ、20日以降のS WorkPシートも併せて体験してみてほしい。
さあ、後は新幹線に乗って帰るだk…
なんだっそら!? pic.twitter.com/TpX9i2Av02
だめがね (@Damegane_travel) October 2, 2023
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。