ラムネのビー玉、なぜあるの? 意外と知らない役割に「初耳」「そんな仕組みが」

瓶入りのラムネを見ると童心を思い出しませんか。「瓶に入っていたビー玉を取りたくていろいろ頑張ったな」という思い出もあるかもしれません。実はあのビー玉は、取れるタイプ、取れないタイプに分かれています。
ラムネ容器に入ったキラキラのビー玉が欲しくて、どうにか取り出そうとした経験がある人も多いのではないでしょうか。ラムネ飲料「ハタラムネ」を製造・販売するハタ鉱泉株式会社によると、ラムネ容器はビー玉が取れるスクリュー栓タイプ、取れない打ち込み栓タイプに分かれるそうです。
スクリュー栓タイプはキャップ部分が逆ねじ式になっています。キャップ部分のシールと玉押しと呼ばれるリング部分のパーツを外し、玉押しを容器の口に当ててから、グッとビー玉を押し込むように落とせば栓が開く仕様です。
普通のペットボトルのように栓をクルクル回だけで取り外せるため、中に入っているビー玉を取り出せるようになっています。分別廃棄ができるのも便利ですね。
打ち込み栓はキャップが瓶にはめ込まれた構造です。そのため、ビー玉が取り出せず、キャップも外せないようになっています。キャップ部分のシールと玉押しを外し、スクリュー栓タイプと同じように容器の口に当て、ビー玉を押し込むようにして開栓します。
打ち込み栓の場合、無理にキャップを外そうとすると危険なのだそう。キャップしたまま資源ごみとして廃棄して欲しいとのことです。捨てる際にはお住まいの自治体が定めたルールで分別してください。ビー玉が欲しい人はスクリュー栓タイプがおすすめです。
ラムネ容器のビー玉は、いわゆる「栓」の役割を果たしています。現在はスクリュー栓タイプのように、スクリューキャップや王冠タイプ(瓶ジュースのフタが代表的です)が使われていますが、それが発明されるまではコルクが使われていました。
のちにイギリスのコッド氏がビー玉で栓をする方法を発明し、「コッド瓶」として広がりましたが、1988年に特許が切れたため、日本でも自由に使われるようになったそうです。
ラムネの場合、製造する段階でビー玉を容器の真ん中に落とし、ラムネ原液と炭酸を入れてから瓶を逆さまにします。するとラムネ液に含まれている炭酸ガスが圧力を生み、ビー玉を飲み口に圧着させて栓をします。ラムネというとレトロな印象が強い飲み物ですが、化学理論を使った構造だったとは驚きですね。
ハタ鉱泉の公式サイトでは、ハタ鉱泉で作られているラムネの製造工程も紹介されています。栓をする過程も詳しく分かるので、興味をもったかたはぜひ覗いてみてください。見終わる頃にはラムネが飲みたくなっているかもしれませんね。
[文・構成/grape編集部]