アメリカのニューヨークで猫の保護活動をしているジョン・デバッカーさんは、「高速道路の真ん中に猫がいる」という通報を受けました。
猫が見つかったのは片側4車線の交通量の多い道路だったため、ジョンさんは「一刻も早く猫を助けなければ」と思ったそう。
ウェブメディア『The Dodo』によると、ジョンさんは友人に応援を頼み、2人は急いで現場へ向かいます。
到着した2人は通報どおり、1匹の猫が中央分離帯にいるのを発見しました。
両側の車線では、たくさんの車が速いスピードで走っているという非常に危険な状況。万が一、猫が逃げてしまったら大変です。
彼らは猫を怖がらせないように慎重に近付きます。
ジョンさんが毛布を広げて猫を捕まえようとした瞬間、恐れていた事態が起きてしまいます。
逃げようとした猫が反対側の車線に飛び出してしまったのです。
猫は走って来た車を1台、2台と交わしましたが、3台目の車にぶつかってしまいました。
その様子を見た誰もが、恐らく最悪の結果を覚悟したことでしょう。
ジョンさんは中央分離帯を乗り越えて、反対車線の車を無理やり止めて、横たわっている猫に駆け寄ります。
すると…猫は生きていたのです!それどころか、ほぼ無傷でした。
ジョンさんは、びっくりして動けなくなっている猫をやっと捕まえることができました。
動物病院での診察の結果、やはり猫はケガをしておらず、普通に歩いていたそうです。
猫はマイクロチップを装着していたため、飼い主さんが見つかりました。
猫の名前はフラミンゴといい、すぐに飼い主さんと再会できたとのこと。
飼い主さんは愛猫を助けてくれたジョンさんたちに感謝していたといいます。
ジョンさんのFacebookの投稿には「無事だったのが信じられない」「とても危険な救助活動だ」など驚きと喜びの声が上がっています。
自らの危険をおかしてフラミンゴを助けたジョンさんは、このようにつづっています。
動物のためにすべての車線の車が停止するのは、驚くべき光景でした。
多くの人たちが気にかけていたのでしょう。
John Debacker ーより引用(和訳)
高速道路を走行中、突然目の前に動物が飛び出してきても、避けたり、急ブレーキをかけたりできない場合が多いはずです。
フラミンゴがほぼ無傷だったのは、奇跡としかいいようがありません。
フラミンゴがなぜ高速道路にいたのかは分かっていないそうです。
人間と動物、お互いの安全のためにも、このようなことが二度と起きないように願うばかりです。
[文・構成/grape編集部]