個人事業主の約7割、インボイス未申請 – 「登録申請するつもりはない」と答えた割合は?

弁護士ドットコムは10月10日、個人事業主を対象とした「インボイス」に関する実態調査の結果を発表した。調査期間は9月15日~21日、調査対象は税理士ドットコムに登録のある個人事業主、有効回答は444人。

まず、インボイスの登録状況を調べると、「登録申請済み」はわずか33.8%で、7割近くが未申請であることが判明。未申請の内訳は、「登録申請するつもりはない」が33.6%、「申請する予定/今後の状況によっては申請する」が20.9%などとなった。

登録申請済みの理由については、1位「登録しないと仕事が減りそうなため」(37.4%)、2位「消費税の課税事業者である/これから課税事業者となる予定だから」(31.3%)となった。

一方、登録申請をまだ決めていない・しない理由については、1位「課税売上高が1,000万円以下だから」(81.1%)、2位「消費税納税の負担が生じるため」(49.8%)、3位「手続きやその後の事務作業が困難だから/費用がかかるから」(35.8%)と続いた。

さらに、インボイス制度について、どのように考えるか尋ねたところ、「このまま進めて問題ない」は6.5%にとどまったのに対し、「インボイス制度を中止してほしい」は69.9%、「景気が上向き売上があがるまで延期してほしい」は10.8%となり、約8割が同制度の導入に後ろ向きな意見を持っていることがわかった。

回答者からは「免税事業者なのに、インボイス制度の導入で消費税分が増税になるのは納得がいかない」「誰にもわかりやすいのが税の基本なのに、複雑すぎて対応も難しい。小さな事業をやってる人たちが廃業すれば、消えてしまう文化も技術もたくさんあると思う」などの声が寄せられた。