パリ五輪出場を決めたバレー・石川祐希の栄養サポートを担当する案浦さん「一緒に準備していきたい」

バレーボール男子日本代表の石川祐希=ミラノ=の栄養サポートを担当する栄養士・案浦(あんのうら)美保代さんが、10日、スポーツ報知の取材に応じ、W杯でパリ五輪出場権を獲得した石川へ「本当によかった。おめでとうございます」と祝福した。
案浦さんは五輪出場を決めた7日のスロベニア戦を現地観戦。「会場も大盛り上がり。勝ててよかった。長丁場だったのでまずはお疲れさまと言いたい」とねぎらった。
案浦さんは、2018年から石川の栄養士を担当。石川に不定期で食事の写真をもらい、栄養計算などを行っている。
石川は拠点とするイタリアでも自炊するなどし、しっかりと食事管理ができているようで「何かが足りないことはほとんどない。バレーを離れてもずっとバレーのことを考えている印象です」と明かした。
新型コロナが流行する前は、案浦さんがイタリアに数回足を運び、食材選びについて助言したこともあった。
「(石川が)練習に行っている間にスーパーで調達して『こういう食材は使えるかもね』とアドバイスしたり。アスリートなのでタンパク質源がとても重要。お肉、お魚、中々手に入りづらいけど豆腐など、具体的にこれだけはとってねと提示しています」
実は石川、少し前までトマトが苦手だった。しかし、栄養面のことを考えて「ちゃんと克服したみたいです」。また、18年頃から「体脂肪は変えず、体重を増やしたい」という考えがあり、当時83キロだった体重は、88キロになった。
「以前は、ケガも多く長期離脱することもありましたが、頻繁にしなくなりましたね。食べることが力につながっているのはご自身が一番感じているみたいです」
石川について「意外とお話好きですよ」と素顔を明かした案浦さん。2021年の東京五輪後に交わした会話が特に印象に残っている。
「29年ぶりに準々決勝に進出し、世間的はよくやったという感じだったんですが、石川さんは『とてつもなく悔しかったし、まだまだ上に行ける』とおっしゃっていて。目標に向かうストイックさがすごいんですよね」
来年のパリ五輪へ向けては「時間もあまりないですが、一緒に準備していきたい。進化した石川選手がみられるとうれしいですね」と期待を寄せた。(坂口 愛澄)