職人技光る“桐たんす”の魅力発信! 体力勝負!?カンナがけ競争で若手も発掘へ【新潟・加茂市】

新潟県加茂市では伝統の「桐たんす」のその魅力と職人の技を発信するイベントが始まりました。桐たんすファンだけでなく、体力自慢の人も楽しめるイベントを取材しました。

【飛田厚史アナウンサー】
「加茂市伝統の桐たんす。高級品から手頃な小物と、様々な品が並んでいます」

加茂市で10月13日始まった「加茂桐箪笥祭り」。

200年の伝統を誇る加茂桐箪笥の魅力を発信しようと、加茂桐箪笥、約70点をはじめ、桐の小物などが展示・販売され、県産の高級な桐を贅沢に使った和だんすには300万円もの値が付きます。

職人の隙間なく木材を組み立てる技術は高い密閉性を生み出し…

【加茂桐箪笥伝統工芸士会 三本和好 会長】
「水害のときも、中の着物を守ったと言われている」

中には、からくりつきのたんすも。

【加茂桐箪笥伝統工芸士会 三本和好 会長】
「がっちりしまっている。これは泥棒もそうそう開けられない」

隠された細工に触れると、全ての引き出しが開く仕組みですが、企業秘密のため会場でご覧ください。

【訪れた人】
「お値段も結構いい。手作りですごくいいなと思った。娘にも、と思い来た」

【訪れた人】
「目の保有をさせてもらった」

憧れの加茂桐箪笥ですが…

【加茂桐箪笥協同組合 桑原隆 理事長】
「どうしても高齢化している。若い方の力も今後は必要になってくると思う」

若手発掘のため行われたのが、「桐カンナがけ大会」です。3分間で削ったカンナくずの重さを競うもので、無料で参加できます。

優勝賞品は30万円相当の加茂桐箪笥。プロにレクチャーを受け、さっそく挑戦しますが…

【飛田厚史アナウンサー】
「くずが全然出てこない」

カンナをまっすぐ引くのがポイントですが、力が入りすぎると、カンナがうまく滑りません。そして、苦戦したままタイムアップ…。

【司会者】
「34.59g、男性最下位です」

【飛田厚史アナウンサー】
「技術・体力、そして気力も問われる過酷な競技でした」

現在のトップは…

【現在のトップの男性】
「普段、体操競技の指導をしている。まさか、ここまで記録が伸びるとは思っていなかった。自分としても、かなりうれしい」

体操で鍛えた筋肉で135gの好記録。

【加茂桐箪笥協同組合 桑原隆 理事長】
「桐たんすのファンを一人でも多くつくっていきたい」

伝統を未来につなぐ加茂桐箪笥祭りは、10月15日まで開かれています。