日大アメフト部員約120人中、違法薬物使用は十数人か「自宅でも使用」「7月ごろまで使用」と話す部員も

日大アメフト部を巡る違法薬物事件で、大麻などの違法薬物を使用した疑いがある部員が十数人に上ることが17日、関係者への取材で分かった。大麻の使用場所については、部の寮以外に、一部の部員が「自宅でも使用した」と話していることも分かった。また、「(最初の逮捕者が出る1か月前の)7月ごろまで使用していた」と話した部員もいたという。警視庁は約120人いる部員の一部で、違法薬物が広がっていた可能性があるとみて捜査を進めている。
捜査関係者によると、麻薬特例法違反容疑で逮捕された4年生部員の男と、麻薬取締法違反の罪で起訴された3年生部員・北畠成文被告(21)はSNS上で大麻に関する情報をやりとりしていた。2人は昨年度、東京都中野区の部の寮で同部屋だった。
警視庁薬物銃器対策課が逮捕したのは、矢部鑑羅容疑者(21)。同課は寮を再び家宅捜索した8月22日に北畠被告と別の部員4人を任意聴取しており、うち1人が矢部容疑者だった。関係者によると、両容疑者とは別の部員は違法薬物の入手先について「高校時代の友人から買った」とも話しているという。
大麻取締法では、使用については罪に問われないが、20日に始まる臨時国会では、「使用」でも7年以下の懲役とする罰則を設ける法案が審議される見通しだ。
矢部容疑者は今年、都内で密売人から違法薬物を大麻と認識して購入したとして、今月16日に麻薬特例法違反の疑いで逮捕された。北畠被告は、寮で覚醒剤と大麻を所持したとして8月5日に逮捕され、覚醒剤を麻薬と誤認して所持したとする麻薬取締法違反罪で同25日に起訴された。大麻所持の容疑については処分保留となっている。