なぜ現れ人に危害加えるのか…市街地周辺に出没する『アーバン・ベア』専門家は“冬から春の異常気象”を指摘

全国でクマによる被害が相次いでいますが、2023年は市街地周辺に出没する「アーバン・ベア」と呼ばれるクマが増えています。なぜ相次ぎ現れ、危害を加えているのでしょうか。 クマによる被害は東北地方などで相次いでいます。岩手県では19日、高齢の男女2人がクマに襲われ、その後、女性の遺体が見つかりました。全国でクマによる被害に遭った人数は、9月までで109人となっていて、2007年以降で過去最多となっています。 東海3県でもクマが目撃されていて、三重県紀北町では10月7日、イノシシなどを捕獲する檻にクマがかかっているのが見つかりました。
その後、クマは檻から逃げ出し、行方が分かっていません。紀北町でクマが目撃されるのは数年ぶりのことだということです。 岐阜県恵那市では、ガソリンスタンドのピットで子グマの姿が確認されました。置いてある物の上に登り、最後は窓から出ていきました。
恵那市の東野小学校では、クマ対策の鈴を児童に貸し出していて、登下校時につけることになっています。下校する子供たちのランドセルには、鈴がつけられていました。
児童:「(クマを)友達と一緒に見ちゃいました。怖かったですね」別の児童:「クマ鈴、チリンチリン鳴っているやつです」東野小学校の岩井裕美校長:「18日はうちの校区に近かったものですから、保護者に念のためということで引き渡しをお願いしたところです」 市街地でクマの出没が相次いている理由について、専門家に話を聞きました。自然学総合研究所の梶浦敬一さん:「特に2023年の場合は、冬から春にかけての異常気象、餌場が少なかったことも出るきっかけです。冬眠前に体に脂肪を蓄えるために食べる」 クマの出没は11月以降も続くとみられていて、今後も注意が必要です。