AI活用 新コピー 「極上の大粒体験。」 千葉県ブランド米 粒すけ、特徴明確に

千葉県は19日、県のブランド米「粒すけ」の新たなキャッチコピーが「極上の大粒体験。」に決まったと発表した。県によると、多くのアイデアを出す目的で、キャッチコピー作成のために初めて生成AI(人工知能)を活用した。粒すけの粒の大きさと食味が直接的に伝わるフレーズを意識した。
県流通販売課によると、粒すけは2020年秋にデビュー。茎が短く倒れにくく、コシヒカリと同等以上のおいしさで収量が多いなどの特徴がある。県内の今年の作付面積は約2100ヘクタールで、20年と比べると約4倍となっている。一方、買い取り価格はまだコシヒカリより低く、県は認知度向上や消費拡大に取り組んでいる。
県はデビュー当初から「おいしさ、粒ぞろい」というキャッチコピーを使ってきたが、より直接的に特徴を伝えるため、新規作成を進めていた。
県がプロモーションを委託する会社などとアイデアを出し合い、生成AIも活用した。生成AIには「あなたはキャッチコピーを考えるプランナーです」などと指示し、粒すけの特徴を伝え、単語やフレーズを出力させた。
生成AIが生成した言葉の中で「大粒」と「体験」の二つは新キャッチコピーに採用。同課は「職員からもこれらの単語は出ていたが、生成AIからも出たことで、採用することに納得感を得た」と説明した。
熊谷俊人知事は同日の定例記者会見で「千葉は米所でもあるので、代表する銘柄としてより広げていきたい」と新キャッチコピーに期待。生成AIについては「有効な使い方に『壁打ち』がある。今後も全庁的に使って業務の効率化やパフォーマンスの向上を図る」と述べた。