〈栃木・乳児2人殺害〉我が子の頭を地面に打ちつけ殺害、スーパーの袋に入れて空き地に遺棄した鬼母(36)がもうひとり殺して捨てたと自供「ひとりでは育てられないと思った」

昨年6月、生まれたばかりの乳児を殺害し、自宅近くの空き地に死体を遺棄したとして、栃木県警は、千葉市生まれで住所不定、無職の伊藤七美子被告(36)が事件当時住んでいた小山市内のアパートの家宅捜索を10月19日に行なった。同被告は今年7月にも生後間もない男児を殺害、同じ空き地に死体を遺棄したとして、殺人と死体遺棄の疑いで逮捕・起訴されており、2人の乳児が犠牲になった疑いがある。
今年7月に自宅アパートの駐車場で出産した男児の頭部をコンクリートの地面に複数回打ちつけて殺害し、殺人と死体遺棄の疑いで逮捕されていた伊藤被告(36)。捜査の過程で「(昨年6月にも乳児を)ポリ袋に入れて地面に置いた」と自供したことにより、今回の事件が発覚したという。
小山警察署(撮影/集英社オンライン)
「伊藤被告は『経済力に乏しく、交際相手も子どもを望んでいないと思った』などと容疑を認めている。しかし、昨年の6月時点での事件は発覚しておらず、いまだに乳児の死体は見つかっていないため、伊藤被告が当時住んでいた小山市内のアパートの家宅捜索に踏み切った」(社会部記者)昨年6月と今年7月の2回にわたり、乳児の遺体が遺棄されたとされる「空き地」は、伊藤被告が事件当時住んでいたアパートから200メートルほどの距離にある。さらに生活道路を挟むと、すぐとなりには児童公園があることから、空き地の横に住んでいる男性(50代)は事件当時、驚きを隠せなかったという。「朝の10時ごろに家を出たら、空き地の電柱のそばに、よくスーパーなんかでもらう特大サイズのビニール袋が置かれてたんです。ここの空き地には、たまに空き缶や弁当箱などが不法投棄されるので、どうせゴミだろうなと思っていたら、なんか『おでこ』と『目』みたいなものがチラっと見えまして…。でも、まさか赤ちゃんの死体が捨ててあるとは夢にも思わないじゃないですか? どうせイタズラ目的で人形でも置いたんだろうなと思って、最初は無視していたんです」しかし昼過ぎになると、ビニール袋の周囲にハエが飛ぶようになり、男性も不審に思い始めた。
乳児が遺棄されていた空き地(撮影/集英社オンライン)
「結局のところ、夕方くらいに別の通行人の方が通報して事件は発覚したんですけど、まさか人間の赤ちゃんが捨ててあるなんて…と本当に驚きました。そもそも、ここの空き地の目の前には公園もあるので、けっこう目立ちやすいんですよ。しかも、赤ちゃんを入れたビニール袋も空き地の奥ではなく手前に置かれていましたし…。いま思うと、捕まった女性は赤ちゃんを隠すつもりはまったくなく、誰かに見つけてもらいたかったのかな、なんて思ってしまいますよね」(同)遺棄された乳児にはまだ「へその緒」がついていたという。
伊藤被告が住んでいたアパートの近隣住人(70代・女性)は、伊藤被告の「異変」には気づかなかった。「伊藤さんが引っ越されてきたのは、今から2年くらい前だったかな。ここのアパートは、ご近所付き合いもほとんどないので、一度も話したことはありません。ただ、騒音に迷惑したこともないし、物音ひとつしないほど静かでしたよ。男の人と一緒にいる姿も見かけたこともありません。いつも23時すぎくらいにドアが閉まる音が聞こえたので、『お仕事が忙しいのかな?』くらいにしか思ってませんでした」また、2度にわたり乳児の遺体が遺棄された「空き地」の所有者の男性(70代)は、集英社オンラインの取材に怒りをあらわにした。
伊藤被告が暮らしていたアパート(撮影/集英社オンライン)
「警察から連絡がきて事件のことを知ったんだけど、腹立ちますね。赤ちゃんが可哀想なのはもちろんだけど、ウチの土地になにしてくれたんだ!という怒りの気持ちも大きいよね。もともと、あそこでは畑をやっていて、今でも半年に1回くらいは雑草を刈ったり、植木屋さんに頼んで手入れをしていたの。ひと昔前まではゴミのポイ捨てもあったから、散歩のついでにチェックして綺麗にしてたんだよね。今回捕まった人は『去年の6月も(赤ちゃんを)捨てた』とか言ってるらしいけど、そういったものを見たことないし、植木屋さんからもそういう報告をされたことはないよ。まぁ、本人が捨てたって言ってるなら、そうなんだろうけど…」捜査関係者によると、伊藤被告はこれまで妊娠届を提出しておらず、妊婦検診なども一切受けていなかったという。2度にわたり我が子を捨てた“鬼母”は「一人では育てられないと考えた」とも供述しているという。
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