757ってだけで「キター」なのに、なんかついとるんですよ…。
羽田空港に2023年2月15日から、ユニークな飛行機が飛来しています。日本の航空会社では導入されなかったレア旅客機「ボーイング757」をベースに、アメリカのハネウェル・エアロスペース社がさまざまな改造を施した”魔改造機”です。もっとも特徴的なのは、胴体右側の前方に、主翼が中途半端な位置で切断されたような、なんとも不思議な形状の突起物が設置されていることです。
激珍機「余計な翼がついた魔改造ボーイング757」羽田に降臨!…の画像はこちら >>羽田空港に駐機するハネウェルのボーイング757(乗りものニュース編集部撮影)。
「N757HW」の機番を付与されたこの757は、1983年にかつてアメリカにあった大手航空会社、イースタン航空でデビュー。この機は757の製造5機目、最古参の機体のひとつです。その後いくつかの民間航空会社を経てハネウェル社に転籍しました。同社は、航空関連などの先端技術を手掛ける企業です。
ハネウェル社に転籍後の「N757HW」は、機内高速Wi-Fiや先端的な操縦装置、気象レーダーといった、同社が開発するさまざまな最先端の開発技術をテストするための飛行試験機としての大きな改修を受けます。先述の右側前方の突起物は、航空機用エンジンをテストするためのもの。テスト時にはエンジンをここに吊り下げ、空中で動作試験を実施します。同社によると、2022年時点で同機での飛行試験は800回を超えているといいます。
「N757HW」は、2017年に成田空港に飛来してきて以来、約7年ぶり。現行塗装は2022年からデビューしたもので、この塗装をまとった状態では、初の飛来となります。
なお16日には、同機での羽田発着のデモフライトも行われました。現在同機はアジア地区でのツアーを実施している最中で、今回の羽田空港飛来も、その一環と見られます。