テスラの「モデル3」はどう変わった? じっくり見たら改良点を大量発見!

テスラのクルマはちょこちょこ変わっている。少し見ない間に、いろいろな機能が追加となっていたり、性能が向上していたりするから目が離せない。今回はセダン「モデル3」が新型になったということで、どう変わったのかじっくりと観察し、担当者に話を聞いてきた。

○見た目は大人っぽくなった?

テスラのモデル3が変わった。分かりやすいのは見た目で、ヘッドライトの形状が変わってフロント部分はすっきりと大人っぽい印象に。リアは「T」のエンブレムだった部分が「TESLA」のロゴに置き換わった。文字ロゴがリアに入るのは「ロードスター」以来とのことだ。

ここからは、聞いてみないとなかなかわからない変更点をお伝えしていきたい。記事内で持ち出す数値データは基本的に、欧州参考値となる。日本仕様のスペックは国土交通省の認可取得後に明らかとなる。

まずはボディサイズ。新型は全長4,720mm、全幅1,850mm、全高1,441mmで、これまでに比べ全長が25mm伸びている。

○航続距離がさらにアップ! 700kmも視野に?

航続距離(フル充電で走れる距離)も伸びた。バッテリー容量が大きくなったわけではなく、空力の改善により性能が向上したそうだ。モデル3は「RWD」(後輪駆動で価格が安い方のグレード)と「ロングレンジ」(バッテリーが大きく動力性能も高いグレード)の2種類だが、航続距離(WLTP)はRWDが491kmから513kmに(22km増)、ロングレンジが602kmから629kmに(27km増)伸びている。日本仕様はWLTCモードでの表記となるが、これだとロングレンジが700kmを超える可能性もあるという。

○ハンドルにレバーなし! シフト操作はどうやる?

運転に関わる部分で大きな変更点は、ハンドルの後ろにあったレバーがなくなったこと。ウインカーとワイパーの操作はステアリング内のボタンに集約。もともとモデル3ではシフト操作をハンドル後部のレバーで行っていたが、この機能は中央のディスプレイ内に移動した。つまり、シフト操作は画面で行うことになる。ただし、何らかの理由で画面内でのシフト操作ができなくなることも考えられるので、天井にもタッチでシフトが変えられるボタン(といっても、カチッと押せる物理ボタンではなくタッチパネルのようなもの)が用意されている。

変更点が多すぎて、これだけの情報を得るのに担当者から1時間近く説明を受けることになった今回の新型モデル3。価格はRWDが561.3万円、ロングレンジが651.9万円で従来より40万円くらい値上がりしている。航続距離や新機能を含めた改良の幅と値上がり幅を見比べてみれば、そこまで悪くない感じがするがどうだろうか。新型の生産工場は上海。中国では2023年10月末に納車が始まるそうだ。日本は早くて2023年12月の見込み。

新型モデル3は全国のストアで展示が始まっている。まだまだ変更点があるかもしれないので、気になる人は実車を確認してみていただきたい。