新潟県内で相次いで目撃されているクマ。県は10月26日、緊急の対策本部会議を開き、3年ぶりとなるクマ出没特別警報を発表しました。県は命を守るための行動の実践を呼びかけています。
【笠鳥 副知事】
「今後、さらにクマの出没が多くなることが予測される。警戒の段階をさらに一段引き上げた取り組みが必要であると考え、本日緊急で対策本部会議を開催することにした」
県内でクマによる被害や目撃情報が相次いでいることを受け、県は26日、3年ぶりにクマ出没特別警報を発表しました。
【新潟大学 箕口秀夫 教授】
「クマの移動を妨げる。クマにとって魅力的なものを人里や市街地から徹底的に排除することが大切なので、特別警報の発令を支持させていただく」
クマのエサとなるブナの実が凶作となっている県内。加えて会議では過去、猛暑が続いた年にはクマの出没が増えていることなども共有されました。
今年度の目撃・痕跡情報は25日時点で912件報告されていて、昨年度の合計をすでに上回っています。
また、20日には阿賀町で60代男性がクマに襲われケガをするなど、人身被害も相次いでいます。
【県鳥獣被害対策支援センター 渡部浩 所長】
「クマのエサとなるようなものを特に山間、里山に近い人たちは早めにとっていただく。クマに、におい含めて見つからないように埋めていただく。こういうことを早急にやっていただく必要がある」
県は今後、クマの通り道となるやぶの刈り払いなど、被害防止対策を強化するほか、県民に対し、クマから命を守る行動の実践を呼びかけています。