“信号機のない横断歩道” 新潟は車の一時停止率23.2%で全国最低…「止まると珍しいくらい」

信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしているときに一時停止した車の割合。新潟県内は23.2%で、全国ワースト1位となっています。その実態や街の声を取材してきました。

10月27日午後3時ごろ、新潟市中央区の車が多く行き交う信号機のない横断歩道では…

【記者リポート】
「自転車に乗ってきた人が自転車を押しますが、なかなか通りを走る車は止まりません。車がいなくなるのを見てから横断歩道を渡っています」

一時停止をしっかりと守る車もあったものの、多くの車が歩行者が横断歩道を渡ろうとしているにもかかわらず素通りしていました。県民に話を聞いてみると…

【街の人(10代)】
「なかなか止まらない。1回ひかれそうになったときもあった」

【街の人(70代)】
「ほとんど止まらない。たまに止まると、珍しいくらい」

【街の人(40代)】
「体が動く人はいいが、あまり判断や自由がきかない人は危ない」

信号機のない横断歩道を渡ろうとしても車は止まってくれなかったと実体験を話す人が多くいました。一方、車のドライバーに話を聞いてみると…

【ドライバー(60代)】
「なるべく止まるように努力はしているんだけど、たまに見落としがあって。こっちが止まっても、対向車がそのまま通過したりもある」

【ドライバー(30代)】
「自分が運転していて、前の車がちゃんと止まっているというのもあった。横断する場合でも止まってくれたり。行ってしまう人もいるけど」

JAFによりますと、調査は今年8月から9月にかけて県内2カ所で行われ、県内の一時停止率は23.2%で全国最低に。

全国平均の45.1%を21.9ポイントも下回り、7割以上が一時停止をしていない実態が明らかとなりました。

【JAF新潟支部 菅宮弓里江さん】
「横断歩道に関しては、歩行者が優先という大前提がある。車両が横断歩道を通過しようとするとき、渡ろうとしている歩行者がいる場合については、しっかり一時停止をするというところが必要になる」

交通事故を起こさない・巻き込まれないためにも、ドライバーは交通ルールを守り、歩行者も横断歩道を渡る際には手を上げてその意思を伝えるなど、お互いに安全を心がけることが重要です。

県警の交通企画課によりますと、県内の横断歩道上での事故は9月末現在で147件発生し、5人が死亡、146人がケガをしているということです。

県警などは明らかに歩行者がいない場合を除いては、横断歩道でいつでも一時停止できるように心がけることが重要だと呼びかけています。