クマによる被害が全国で相次いでいますが、人への危害も発生した岐阜県飛騨市では31日、専門家らによる緊急点検が実施されました。現場には、クマが現れた痕跡が生々しく残されていました。 クマの目撃は東海3県でも頻発していて、岐阜県内では、2022年の2倍以上の524件のクマの出没があり、人が襲われる被害も6件に上っています。
飛騨市神岡町では10月22日、87歳の男性がクマに襲われ、頭や足にケガをしました。
被害を受けて31日、クマの生態に詳しい岐阜大学の浅野玄准教授が訪れ、痕跡を調査しました。 現場を見た浅野准教授が目を付けたのは、食い散らかされた“果物の皮”です。「秋の味覚」を求め、クマがやってきたものと分析します。浅野准教授:「柿の種とか皮とか、ブドウの種とか実の赤い色とかも残っているので、この辺にあるものを食べていたことは間違いなさそうですね」
周辺の住宅を回り、クマのエサとなる「柿の木」を伐採するといった対策がとられているか、確認しました。
浅野准教授:「家の周りに餌となるようなものがないか自己点検していただくということと、フンとか爪痕とかクマの痕跡があったら、行政の方にご相談していただいて、どう対応したらいいかを(聞いた方がいい)。2023年は暖かいので12月いっぱいくらい、半ばくらいまでは注意していただくといいかなと思います」