伊能忠敬による日本地図作りの「一歩」庭園に 書道や絵画の力作も 香取市民文化祭

香取市の複合公共施設「みんなの賑わい交流拠点コンパス」で、市民の文化活動の発表の場「香取市民文化祭」の佐原会場展示の部が開かれている。佐原に長年暮らした郷土の偉人、伊能忠敬を題材にした日本庭園が登場し、来場者に注目されている。他にも書道や絵画、写真などの力作が並ぶ。5日まで。
コンパスは老朽化した佐原中央公民館や佐原中央図書館に代わる施設として昨年12月にオープン。名称は忠敬の測量器具にちなみ名付けられた。コンパスで初めての開催にあたり、文化祭で日本庭園を手がけている市佐原文化協会の造園部は、忠敬を題材に決めた。
日本庭園「その一歩から」は、忠敬が星を見て測量したことにちなみ、水鉢で北極星を表現し、庭石を北斗七星に見立て配置。忠敬が日本で初めて実測による日本地図を作り始める「初めての一歩」を表現した。部長の大竹敏男さん(63)は「忠敬さんと星との関係を感じながら眺めてほしい」と話した。庭園は来年1月の成人式までは設置され、夜間にライトアップする。
また、会場内には佐原地区の伝統の祭り「佐原の大祭秋祭り」をモチーフにした書や写真、地元の小中高校生の絵画などが展示され、来場者を楽しませている。近隣の佐原文化会館で3~5日、11、12日に舞台発表を開く。問い合わせは市生涯学習課(電話)0478(50)1224。