実家暮らしの40代息子ふたりに頭を抱えた母親 「自立」を求めた裁判に勝訴

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成人しても実家で暮らし、経済面・生活面で親に頼る若者は多い。今、ある一家が世間の注目を大きく集めていることを、イギリスの『The Standard』やアメリカの『CNN』が報じている。

イタリア北部のパヴィア市に暮らす一家の母親(75)は、40歳と42歳の息子ふたりについて頭を抱えていた。
すでに中年になっているにもかかわらず、家を出て自立するよう説得しても、出て行こうとしない。さらには職を持ち経済的には自立しているというのに、家にはお金を全く入れず、家事も一切手伝わないのだという。

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そこで母親は、息子たちを出て行かせるには、「起訴」するのが最善策だと考えた。
先日にその裁判が行われ、シモナ・カタビ裁判官は「子供が18歳までは扶養義務が課せられるが、40代は話が別だ」として、母親の訴えが正当であることを容認した。
こうして母親は裁判に見事勝利し、息子ふたりに対し、12月18日までに実家から出ていくよう命じられたという。

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日本だけでなく、世界においても実家住まいの人たちが増えている。特にイタリアは同居率が最も高い国の一つで、2022年の研究によると、18~34歳までの若者70%が実家で両親と暮らしていることが判明した。
主な理由は厳しい経済状況と不安定な雇用にあるといい、2007年には親と暮らす大人を揶揄する「バンボッチョーニ(大きな赤ちゃん)」という造語が誕生していた。

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イタリアでは過去にも、同居にまつわる親子間での裁判が発生していた。2020年、パートタイムで働くミュージシャンの男性(35)が、自身の収入2万ユーロ(約320万円)では生活に支障をきたすと主張した。
一緒に暮らす両親から金銭的な援助を求めたが、「自立した若者には親の援助を受ける権利がない」として、敗訴していた。