阪神の38年ぶりの日本一から一夜明けた6日、公式戦開幕日に阪神の“日本一早いマジック点灯ボード”を掲げることで有名な尼崎中央三丁目商店街(中央三番街)では祝福の動きがみられた。
午前11時から行われる予定だった優勝セレモニーは混雑を避けるために約30分繰り上げてスタート。「祝おめでとう」と書かれたくす玉が割られ、2002年からアーケードにつり下げられたボードには「祝38年ぶり日本一」の文字が躍り、集まった人達が六甲おろしを歌った。
商店街の寺井利一理事長は「念願がかなってうれしい。商店街に来ていただいたお客様も、きっと僕たちと同じ気持ちなのかなって思います。毎年優勝争いができるチームになってほしいですね」と話した。
商店街では優勝記念セールが行われた。時計や宝石を扱う「大島時計店」では約40万円のダイヤモンドのネックレスを半額で販売。店長の大島秀樹さんは「せっかくの阪神の優勝を盛り上げたい。阪神の皆、頑張ったしね」と話した。
パズル店の「ワンワン屋」では昨日から38年ぶりの日本一にあやかり、一部商品を380円で販売していたが、急きょ80円に値下げ。津吉耕三店長は「せっかくだから岡田監督の背番号にちなみ80円にしました」と話した。
練り物店の「尼崎枡千」では魚のすり身を油で揚げた「白天」が販売開始から1時間半でセール分の販売が終了。それ以外の商品も通常の倍近く用意したが、普段よりも4時間以上早い時間でほぼ売り切れた。お茶店の「茶舗 中村園」ではオリジナルの茶缶を200個限定で販売。「喫茶アイランド」ではコーヒーやソーダフロートが380円で提供された。
この日は名物ファンも商店街に登場した。熱狂的な阪神ファンで派手な虎柄の衣装で知られる居酒屋「尼のトラのおばちゃん」のオーナー、引田孝子さんは「お客さん15人ほどと店でみていたが最高だった。日本一になったことがうれしくて寝られなかった」と大興奮。阪神グッズを身につけ、虎の頭の模型を背負った沢村虎五郎さんは「信じられない。38年間悔しい思いもしてきたが報われた」と喜びをかみしめた。