地元の東海オンエアや大河ドラマも活用…愛知・岡崎市の“市民巻き込む町おこし”「元々の魅力が今の結果に」

徳川家康を主人公にした大河ドラマの影響で、愛知県岡崎市が活気づいています。岡崎市は家康だけではなく、様々な方法で町おこしをしています。
嵐の松本潤さんが徳川家康を演じる大河ドラマ「どうする家康」の影響で、家康の出身地である愛知県岡崎市が盛り上がりをみせています。 カフェ「テラカドコーヒー」。人気メニューは、天下を取った家康の刀をイメージしたクッキーを乗せた「イエヤスノツルギ」です。
女性客:「松潤食べたかな?やばい、パクパクいける」男性客:「まずビジュアルがいいので、刀がのっていて」「家康が江戸城に集まった家臣や大名に菓子をふるまった」という逸話から、岡崎市では2021年から「家康公スイーツプロジェクト」を進行中で、37の店が家康にちなんだスイーツを販売しています。
人気ラーメン店「キブサチ」では2022年11月、突然、松本さんが店にやってきたといいます。
キブサチのオーナーシェフ:「ふらっと入って来られて。めちゃめちゃびっくりしました。『僕は来年ドラマで主役をやるから、天下を取りたい』と、そういう意気込みを語っていましたよ」 1月21日には「岡崎城」がリニューアルオープン。
目玉の大河ドラマ館も作られ、大きな話題になっています。
岡崎市は家康だけではなく、様々な方法で町おこしをしています。岡崎市役所を訪れると、ドラマや岡崎に関係するグッズで埋め尽くされていました。

ここは「どうする家康活用推進課」。大河ドラマのPRを専門で行う部署をつくることで、徹底したアピールを行っています。
ただ、町おこしは家康だけではありません。観光推進課の沢田さんにお話を伺いました。沢田さん:「聖地巡りであったり、かき氷街道であったり、若い世代の方に向けたところにも力を入れております」全国初ではないかとされる「焼き芋街道」や、夏は「かき氷街道」を展開するなど、季節に合わせたグルメ情報も発信しています。
さらに市内には、岡崎市在住の人気YouTuber「東海オンエア」のマンホールが設置されています。
コアなファンも多いマンホールを独自に作り、市内に配置しました。
大阪から来た女性:「岡崎市まで来ようと思って調べて、マンホールあるって。かわいい~」岐阜から来た2人:「岡崎を拠点にやっているので、聖地巡礼的なもので今日は来ました。やっと見つけた」「東海オンエアがいるから」かなりの人がマンホールを求めて街ブラをしていました。効果はてきめんのようです。 東海オンエアとは他にもコラボして、町をアピール。
先ほどの行列ができるラーメン店「キブサチ」も、実は東海オンエアが動画で何度も訪れた、いわば聖地です。
岡崎市はロケ地としても、大学病院や一軒家まで130カ所以上を貸し出ししています。沢田さん:「撮影支援の事業をしていまして、いろんな聖地を増やして、岡崎に来るきっかけ作りができたらいいなと思っております」その中の一つである採石場は特別な撮影もでき、オプションで爆破シーンの撮影もできます。

沢田さん:「もともと岡崎が持っている魅力が様々あって、いろいろ発掘できたというところが今の結果につながっているのではないかなと」 町おこしのポイントについて沢田さんは、市役所だけでなく周りを巻き込むことだといいます。岡崎市は市民全体で町おこしをしていました。岡崎市観光協会の麻生さんもその1人です。この日は市内の洋菓子店にやって来て、地元の酒蔵が作る日本酒を使ったチーズケーキを取材すると…。
麻生さん:「インフルエンサーさんに毎日1件ずつ投稿していただいています」フォロワー4万人以上の岡崎在住のインフルエンサーが同行し、この様子をSNSにアップ。大規模に拡散してもらおうという作戦です。
麻生さん:「私自身も岡崎に住んでいるんですけれども、観光協会に入らなければ知らなかったことですとか、家康公だけじゃなくて岡崎にはたくさんいい魅力が隠れているので、皆さんにもっともっと岡崎のいいところを知ってもらうために発信できればなと」