川に浮かんで移動する通勤スタイルが流行中? 服は濡れずラッシュアワーも無縁

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スイスアルプスに端を発し、ヨーロッパのさまざまな国を流れるライン川。スイスのある街では、多くの人が通勤の手段に車や電車ではなく、ライン川を泳ぐことを選んでいるという。『Business Insider』『IFL Science』などの海外メディアが報じた。

スイス北西部、ライン川のほとりにあるバーゼル市では、夏になると多くの人々が移動手段として川を利用しているそうだ。
バーゼルの人々は「夏のバーゼルは最高の場所です」「まるで絵画のように美しい旧市街を流れる穏やかな流れに乗って泳ぎましょう」と、口々に街を称えている。

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街の人々は移動手段として川を利用する際、服を着たまま飛び込むのではなく、「ヴィッケルフィッシュ」という防水バッグに持ち物を詰め込んで濡れないようにしている。そのため人気のアイテムとなり、市内の多くの店で販売されているという。
また、川の流れに任せて浮かぶことで、ヴェットシュタイン橋からヨハニター橋への景色も楽しめるという。帰りは徒歩になるが、「川で仕事に行くのは夢のような1日の始まりだ」と住人は語る。

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ライン川は古くからスイスの輸送の大動脈を担っているだけではなく、有名な水泳スポットでもあり、初めてライン川を泳ぐ人向けに、7月の毎週火曜日にはガイド付きの遊泳体験が行われているという。
また、川を通勤に利用しているのはバーゼルの市民だけではなく、スイスの首都ベルンでも、アーレ川を交通手段として利用し、ヴィッケルフィッシュを担いでいる市民たちが見られるそうだ。

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職場からアーレ川まで30秒というエブリン・シュナイダー・レイエスさんは、「私は通称『アーレバッグ』に服やスマホ、財布など全てを入れて、水着を着て泳いで家に帰っています」と地元メディアに語った。
このニュースを報じたメディアは、水泳が電車や車などとくらべてラッシュアワーの影響を受けず、温室効果ガスの削減につながると称賛しつつも、「そうは言っても、川にヘビやワニがいないか確認してください」と注意喚起を行っていた。