粗相したアルツハイマー病の叔母を甥が殺害 「病死だった」の偽証は通じず逮捕に

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死亡した叔母について「病気だった」と話した男だが、当局は遺体に残っていた傷やあざを見逃さなかった。男が逮捕されるまでの経緯を、『Thaiger』などタイのメディアが伝えている。

10月31日、タイ・バンコクで暮らしていたアルツハイマー病の女性(46)が自宅で大便をもらしてしまった。そのようなことは頻繁にあったが、たまたま食事中だった甥にあたる男は激高し、ほうきで何度も殴ったり蹴り上げるなどし、女性を痛めつけた。
暴行後、女性は徐々に弱り、午後5時30分には意識不明に。驚いた男は女性の兄にあたる父親に相談して一緒に蘇生を試みたが、女性が息を吹き返すことはなかった。

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「病気を患っていた叔母が死亡しました」という通報を受けて駆けつけた現地警察は、女性の遺体を搬送。検視を進めるなかで複数の打撲傷に着眼し、殺害された可能性があると判断した。
そこで男に事情を聞いたところ、男は女性がアルツハイマー病を患っていたと説明。「粗相を繰り返すせいで家の中が臭く、耐えかねて暴行を加えた」と供述したため、現地警察は男の逮捕に踏み切った。
男の父親が事情を聞かれているのか、また女性の生活を支援する介護士がいたのかなど、詳しいことは分かっていない。

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アルツハイマー病など認知症の患者が家族・親族に殺害される、または重傷を負わされるといったケースは少なくない。
少し前には、アメリカで暮らす高齢の男(96)が認知症の妻(90)を殺そうとし、娘の通報で駆けつけた警察官に身柄を確保された。「同じ部屋で休んでいた妻を窒息死させ、自分も死のうと思ったんです」「どうせ妻と僕は先が短い。それに妻から何度も『死ぬ準備はできている』と言われていました」と語ったという。
そんな男に同情の声が噴出し、「介護士が複数いるとはいえ、自宅で世話をする生活に疲れていたのではないか」といったコメントがインターネットに多数書き込まれた。