【プチ鹿島の本音】 阪神Vの原動力はあそこのアレ

1985年以来、阪神タイガースが日本一になりました。38年間は確かに長いですが、私はつい最近まで「1985年」について調べていたので不思議な気持ちになったのです。
当時「水曜スペシャル」(テレビ朝日系)という番組があり、その中の人気シリーズ「川口浩探検隊」が大好きだったので改めて検証したのです。実は1985年は社会的にも大問題となったある事件がテレビ界に起き、探検隊にも影響があった年でした。そんな話を含めて私は8年かけて元隊員たちに取材し、「ヤラセと情熱 水曜スペシャル『川口浩探検隊』の真実」(双葉社)として1冊にまとめました。なので1985年は私にとって“最近”だったのです。
振り返ると、あの年は大きなニュースが連続した年でした。日航ジャンボ機墜落事故、グリコ・森永事件で犯行グループから「終結宣言」が送付。プラザ合意でバブルの幕が開いた。豊田商事会長がマスコミの前で刺殺され、いわゆる「ロス疑惑」報道でもメディア論が問われました。
まだあります。田中角栄が脳梗塞(こうそく)で倒れ、政局が活発化。そしてプロ野球ではバース・掛布・岡田のバックスクリーン3連発で勢いにのった阪神タイガースが21年ぶりにリーグ優勝し、そのまま日本一に。
今年の阪神はアレ以来ということになるのだ。印象的だったのは8月21日の報知名物コラム「仙ペン」でした。今季、阪神と広島が好調なのは「声出し」応援が解禁されたことも大きいのでは?と書いていたからです。甲子園やマツダスタジアム自体が戦力で「応援の底力」を実感すると。確かに! そういえば夏の高校野球では慶応の応援のすごさも話題になったなぁ。今年の大事なキーワードは声出し応援でしょうか。暑くて熱い1年だったのかも。(時事芸人)