【”コンビニおでん”王者は?】セブン・ローソン・ファミマ2023年「おでん」徹底比較! -たまご・大根・牛すじ食べ比べ

寒い時期になると、無性に食べたくなるコンビニのおでん。「たまごが小さい…」「大根が甘くてうまい! 」など、サイズや味の違いを感じたことがある人も多いのではないだろうか?

この記事では各コンビニの違いを探るべく、セブン-イレブン・ローソン・ファミリーマートの「たまご」「大根」「牛すじ」を比較。コスパにも味わいにも、結構大きな違いがあったぞー!

○ちょい高いけどセブンが優勝?「たまご」

まず比べるのは、子どもから大人まで幅広い世代に人気の「たまご」。

並べてみると、セブン-イレブン(以下セブン)のたまごが一番大きく、次いでファミリーマート(以下ファミマ)、ローソンの順となっている。

価格はセブンが最も高いとはいえ、その差は最安値のローソンと比べても20円ほど。コストパフォーマンスの面で言えば、セブンに軍配が上がりそうだ。

続いて、味の染み具合を調べるためにたまごを切ってみると、こちらはファミリーマートがNo.1。セブンやローソンのたまごの白身に比べてファミリーマートは圧倒的に茶色く、出汁が浸透していることがわかる色になっていた。

セブンの「味しみたまご」(140円)は白身と黄身ともにしっとりとした仕上がりで、だしの自然な甘みが感じられる淡白な味わい。原材料にこだわっており、鮮やかな卵黄色とすっきりした後味が特長の「セブン-イレブン専用原卵」が使用されている。

ちなみに、今回比べたコンビニ3社において、おでんの「たまご」に専用卵を使っていると表記していたのはセブンのみ。サイズが大きくまろやかなテイストで、他の2社と比べてかなり満足感の高い一品だった。

3社のなかでは小ぶりだったローソンの「つゆしみたまご」(120円)は、卵黄の濃厚な味わいが特徴的。カスタードのようなコクとまったりした旨味が感じられる仕上がりだ。

3社のうち最も出汁が染みていたファミマの「味付たまご」(125円)は、カツオのやさしい風味とプリっとした白身の甘みの相性がバツグン。固めに茹でられており黄身の外側が緑色に変わっていたが、くどさはなく食べやすい味わいだった。
○おでん「たまご」ランキング

1位:セブン-イレブン(コスパ:★★★ まろやかさ:★★★)
2位:ファミリーマート(コスパ:★★ まろやかさ:★★)
3位:ローソン(コスパ:★ まろやかさ:★★)
○味染み度No.1はローソン「大根」

続いて比べたのは、コンビニおでんの王道中の王道メニュー「大根」。三社の大根は色がかなり異なり、コンビニごとに味や出汁の染み具合に大きな違いがあることが伺える。

サイズは3社ともほぼ変わらず、最も分厚いのはファミマ、最も直径が大きかったのはセブン。ローソンは厚さと直径ともに中間だったため、コスパで選ぶなら、ファミマよりも5円安い120円のセブンまたはローソンがよいだろう。

3社の大根の中で最も出汁が染みていたのは、ローソンの「つゆしみ大根」(120円)。色鮮やかな見た目の通り、つゆに使われいるカツオ節の香りと酸味が後まで残る、風味豊かな味つけとなっていた。

ファミマの「厚切大根」(125円)は3社の中で最も固く、シャキッとした歯ごたえを楽しめる。甘みと苦みのバランスがちょうどよく、箸休めにも米のお供にも打ってつけの一品だ。

セブンの「味しみ大根」(120円)は比較的苦味が強く、大人向けの品だった印象。3社の大根の中では塩分が控えめで、薄めの味つけのために大根の味が目立っているのかもしれない。
○おでん「大根」ランキング

1位:ローソン(味染み度:★★★ 自然な甘さ:★★)
2位:ファミリーマート(味染み度:★★ 自然な甘さ:★★)
3位:セブン-イレブン(味染み度:★★ 自然な甘さ:★)
○ファミマが他より数段デカい!「牛すじ」

最後は、おでんにおいては貴重な肉系メニューである「牛すじ」を比較。今回ピックアップした具材のなかでは最も価格差が大きく、比べがいがある品だ。

3社の商品を並べてみると、ファミマの牛すじの立体感がすごい……! 他の2社の牛すじは小さい肉が串にゆるく刺さっているのに対して、ファミマは大きな4片の肉がぎっちり刺されているのだ。

しかも、ファミマの牛すじは3社のなかで2番目に安い160円。コストパフォーマンスの面では、すでにファミマの勝利が確定したといえるだろう。

ファミマの「牛すじ串」(160円)は、大粒ながらも出汁がしっかり染みた濃いめの味わい。一つ一つの肉が分厚く、噛むたびにシャクっと心地よい音がする。

筋の繊維がしっかり感じられるものの、歯切れがよくて食べやすいのも嬉しい点。筆者はこれまでおでんの牛すじを「主役にはならないちょっとした一品」と考えていたが、ファミマの牛すじには、じっくり火を通した焼き鳥さながらの食べ応えがあった。

3社のなかで違いが際立ったファミマと比べると、ローソンの「牛すじ」(140円)、セブンの「牛すじ串」(195円)には、正直そこまで大きな差は感じられない。

両社ともファミマと比べてもちっとした食感となっており、噛むたびに肉の脂が染みだす柔らかな部位が使用されている。

サイズもほぼ同じだったため、価格を考慮すればセブンよりも55円安いローソンが優勢といえるだろう。
○おでん「牛すじ」ランキング

1位:ファミリーマート(コストパフォーマンス:★★★ 歯ごたえのよさ:★★★)
2位:ローソン(コストパフォーマンス:★★ 歯ごたえのよさ:★★)
3位:セブン-イレブン(コストパフォーマンス:★ 歯ごたえのよさ:★)
○コンビニおでん、楽しむには店選びが重要だ

数ある具材のなかで「たまご」「大根」「牛すじ」の3種を比べただけでも、明らかな違いが浮き彫りになったセブン-イレブン・ローソン・ファミリーマートのおでん。

値上げが続く昨今、もはやコンビニおでんは100円では買えなくなっているため、気軽に楽しみたい人は店選びも問われるところだろう。

おでんは職場の昼ごはんや家の夕食、晩酌のお供にぴったりの料理。コンビニごとの違いに着目しつつ、おでんで心も体も温めてはいかがだろうか。

三山 てらこ みやま てらこ 横浜生まれ横浜育ち。グルメと深夜ラジオを愛するNPO職員(2023年4月~)。FP2級。銃弾を防ぐ少年団と、ポケットに入るモンスターも大好き。最近の悩みはアイスの買い置きが一瞬でなくなってしまうこと。 この著者の記事一覧はこちら

※本記事の内容は調査時のものであり、商品の個体差や調理条件等によって異なる可能性があります