サツマイモが巨大化して“2キロ”になった…規格外は1割増加 ピンチを救ったのは老舗和菓子店

冷え込みが急に厳しくなってきましたが、夏から秋にかけての暑さの影響が秋の味覚「サツマイモ」に現れています。愛知県豊橋市の鈴木直樹さんの畑では、口にするとそのホクホクとした食感が特徴の「紅あずま」などのサツマイモの収穫に大忙し!
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所有する約2ヘクタールの畑で、30トンものサツマイモが収穫できるといいますが、ある「異変」が起きています。(農園そもそも・鈴木直樹さん)「これくらい(普通サイズ)で採れればいいが、大きくなりすぎて、採り遅れてしまっている」
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原因は、厳しい暑さが9月以降も続き成長が止まらなかったからです。例年、ひとつ300グラムから500グラムで収穫していますが、今年は2~3倍に成長し、中には2キロ近くにまで成長したものも。(農園そもそも・鈴木直樹さん)「(Q.大きくなると困る?)さつまいもは機会で洗うので、こういう形だと溝の土がほとんど取れない。スーパーは『これくらいのサイズ』という要望や指定がある。そこからズレてしまうと、そのまま買ってもらえることもあれば、新たに販売先を探さないといけない」
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豊橋市内の卸売市場でも伺うと…(大一青果 販売担当・南利久さん)「例年は全体の3%くらいが規格外品。10%くらいまで増えた。かなり異常な量」
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通常サイズのサツマイモも十分収穫できているので、消費者が受ける価格上昇の影響はさほどないといいますが、農家にとっては1割の規格外は衝撃だと言います。そこで!
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手を差し伸べたのは、地元の老舗和菓子店「お亀堂」。(お亀堂・森貴比古社長)「普段は四国からお芋を仕入れていたが、今回(地元産に)全て切り替えた。少しでも農家さんのためになればと」
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お亀堂は、毎年8月から11月にかけて四国の「なると金時」を使った「鬼まんじゅう」を販売していますが、規格外の「紅あずま」が地元・豊橋で大量に余っていると聞き、原材料として使えないかを検討…
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(お亀堂・森貴比古代表取締役)「普段のサツマイモと比べたら、すごく大きくて変形していると思ったが、試作をしたら味は全然問題なかったので、鬼まんじゅうに使おうと思った」そこで、11月からは約1トンの「紅あずま」を仕入れ、通常1個260円の「鬼まんじゅう」を直営店では180円で販売。採算度外視で地元農家を支えます。その味は…
(宮田 あやか記者)「サツマイモのやさしい甘さが口いっぱいに広がってとてもおいしい」
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(購入した人)「(買うことで)地元の助けになればというのもあるし、子どももすごく(鬼まんじゅうが)好きで、食べられて嬉しい」「いいですね。食品ロスも防げますよね」地元が手を携え、ピンチを乗り越えます。