創業54年…咲花温泉の老舗旅館が事業停止 負債額は約7000万円 新型コロナで集客落ち込み【新潟】

新潟県五泉市のホテル平左エ門が10月25日に事業を停止し、債務整理を弁護士に一任したことが分かりました。

民間の信用調査会社・帝国データバンク新潟支店によりますと、ホテル平左エ門は1969年に創業。和風の温泉旅館「咲花温泉 いろりの宿 平左エ門」を運営していました。

「いろりの宿 平左エ門」は和室7~8室ほどの規模でJR咲花駅から徒歩約5分、阿賀野川近くに立地し、手頃な宿泊料金体系で観光客を中心とした宿泊や日帰り入浴にも対応し、2019年ごろまで6000万円ほどの年売上高で推移していました。

しかし、2020年春以降、新型コロナウイルス感染拡大が鮮明になる中、集客は大きく落ち込み、2023年7月期の年売上高は3000万円台に低下。

助成金の利用などで凌いでいましたが、食材をはじめとした価格高騰やエネルギーコストの上昇を背景に厳しい資金繰りが続いていたうえ、後継者問題や設備の老朽化への対応ができず、事業継続を断念したということです。

負債額は約7000万円に上っていました。