愛知県東郷町の町長が職員にハラスメント行為を繰り返していた問題で、町長が手術を控えた職員に対し、「お前、死んだら香典いくら?」などと発言していたことが新たにわかりました。井俣町長(10月25日):「お前ん家、何宗?葬式やるっていったら何宗?」職員:「えーっと、西本願寺」井俣町長:「西本願寺って東郷町あそこしかないぞ」職員:「死ぬこと前提じゃないですか」井俣町長:「お前、死んだら香典いくらぐらい?」 病気で手術を控えた職員に対し、「香典いくら?」などと聞き返す、耳を疑う発言。声の主は、愛知県東郷町の井俣憲治(いまた・けんじ)町長です。
これは東海テレビが新たに入手した音声で、井俣町長のハラスメントととれる発言はさらに続いていました。井俣町長(10月25日):「お前がん保険入っとるんか?」職員:「入っています」井俣町長:「それ(保険金)、うちで臨時職員雇うやん、会計年度職員雇うやん、そのために(保険金)使ってもいいの?」
手術をする職員のかわりに、別の職員を雇う費用を保険金で賄えと提案する衝撃の発言。困惑する職員に対する発言は、これにとどまらず…。井俣町長(10月25日):「お前がおらんようになって、うちは実害が出るわけだ。だけどお前ん家はさ、実害ないやん。給料まるっと出たら」職員:「精神的な害が出るんじゃないですかね」井俣町長:「うちの金銭的な害は、お前の保険で賄えんってことか?」職員:「そうですね、うちの嫁が使いますね、きれいに」井俣町長:「娘が使うだな。彼氏と旅行行くんだな。ハワイかどっか行くんだろ、お前の保険金で」 保険金の使い道について、家族を揶揄する発言もしていました。 職員が独自に行ったアンケート調査で、複数の職員に対し、「アホ」「バカじゃねえか」などのパワハラ発言や、女性職員にセクハラとみられる言動をしていたことが明らかになっている井俣町長。
新たに発覚した問題発言について、直撃すると…。Q.「香典いくら?」などと発言していた音声があるが?井俣町長:「全く記憶がないですけれども。どなたのことを言っているのか?記憶がない」
しかし、そのわずか30分後、再び記者の前に現れた井俣町長は…。井俣町長:「僕の声ですね。冗談のつもりでといいますか、その時はその思いしかなかったんですけども、そういう会話になってしまったということでありまして。親しき仲にもあってはいかん言葉の一つだと、今認識しているところです」「冗談のつもりだった」と釈明しました。
こうした中、21日朝、東郷町議会では、井俣町長の進退を巡る大きな動きがありました。 午前9時から始まった議会運営委員会で、井俣町長への不信任決議案を提出する臨時議会を、11月27日に召集することを決定。 不信任決議案が可決された場合、井俣町長は議会を解散するか、町長の職を失うかの選択を迫られることになります。
井俣町長:「決まっていないことに対してですね、私の方から物を言うのは、今日の段階では差し控えたい。自分の中では一定程度の方向性を持っておりますが、今日のところは差し控えさせていただきたいと思っております」