ロシア軍「約15%の戦車を損失」英国国防省が試算 損害の増大で戦場に「変化」も?

損害は大きい?
イギリス国防省は2023年11月13日、同国議会に書面回答として、ロシアがウクライナへ侵攻した2022年2月以降に被った装備損失に関する情報を提出し、これまでに主力戦車の約15%に相当する2475両以上を失ったという見解を示しました。
ロシア軍「約15%の戦車を損失」英国国防省が試算 損害の増大…の画像はこちら >>撃破されたロシア戦車(画像:ウクライナ軍参謀本部)。
ほかの損害に関してもイギリス国防省は推計しており、自走砲などを含む装甲車両が7117台、航空機が93機、ヘリコプターが132機、無人航空機が320機、さらに艦艇が16隻としています。
一方、ウクライナ軍参謀本部は2023年11月14日の発表で、戦車5362両、装甲車両10086台、航空機322機、ヘリコプター322機撃破したほか、艦艇を22隻を沈没または、戦線復帰不能なレベルで破壊したとしています。
当事国の主張とは数字に大きな開きがありますが、戦車に関しては、15%の損害の大部分はT-90、T-80または、T-72の近代改修型の損害とみられており、ロシア軍にとっては新しい方の戦車になります。
そのため、前線で戦車供給不足に陥り、旧式兵器を現役に戻すなどの現状も起きています。一部報道では1985年に運用が開始されたT-72Bや、さらに古い1960年代に製造されたT-62も投入されているという情報もあり、戦車に関しては装備に影響が出るほど損害が出ていることは確かなようです。